F1公式タイヤサプライヤーのピレリは、2016年開幕戦オーストラリアGPに持ち込む3種類のコンパウンドを発表した。
2016年にはF1タイヤレギュレーションが大幅に変わる。これまでグランプリごとに4種類のドライコンパウンドから2種類をピレリが選択していたが、来年は新たなウルトラソフトを加えた5種類からピレリが3種類を選び、各ドライバーごとにある程度の選択の自由が与えられる。
来年も1グランプリでドライバーひとりに与えられるタイヤの数は13セット。そのうちピレリが2セットのコンパウンドを決勝用に、1セットのコンパウンドを予選Q3用に指定、残り10セットに関しては、ドライバーごとに3種の中から自由な配分で選ぶことができる。
ピレリが決勝用に指定した2セットのコンパウンドのうち、各ドライバーは少なくとも1セットは決勝で使わなければならず、その選択は自由に行える。
新規則では、決勝でインターミディエイトあるいはウエットウェザータイヤを使用しない場合、各ドライバーは「少なくとも2種類の異なる仕様のドライウェザータイヤ」を使用しなければならず、そのうちひとつはピレリが指定した義務タイヤから選ばなければならないと決められている。
Q3用義務タイヤ1セットは3種類中最もソフトなコンパウンドであることが規則で定められている。Q3に進出した10人のドライバーたちは予選後にこのセットをピレリに返却、それ以外のドライバーたちは決勝用にキープすることができる。Q3に進出した10人がQ2で最速タイムを記録したタイヤで決勝をスタートしなければならないという規則は来年も変わらない。
各ドライバーごとの10セットのコンパウンド選択を、チームは決められた期限内にFIAに通知しなければならない。ヨーロッパラウンドはグランプリの8週間前、それ以外のグランプリに関しては14週間前と、かなり早めの締め切りが規則で設定されている。
オーストラリアGPの締め切りは、本来は今週だったが、初回ということを考慮し、また最終戦後にアブダビでタイヤテストが行われた影響で、1週間先送りにされて17日になったといわれている。
この期限を前にピレリは、開幕戦のコンパウンドとして、ミディアム、ソフト、スーパーソフトを選択したことを発表した。
決勝用の義務タイヤとしてピレリは、ミディアム1セットとソフト1セットを選んだ。Q3用1セットはスーパーソフトということになる。
各マシンごとに10セットをどのように選んだのかはグランプリの2週間前まで公表されない。