冬になると何をするにも面倒になり、「寒いから仕方がない」と諦めている人も多いのでは。しかし12月11日放送の「スッキリ」(日本テレ)によると、実はその状態は「冬季うつ」といううつ病の一種かもしれないのだという。
番組VTRに登場した精神科医の長牛慶順氏によると、「冬季うつ」とは冬の間だけ起きる病気で特に女性に多いのだという。日本ではあまり知られていないが、日照時間の短い北欧では有名なのだとか。おもな特徴は、次の5つだ。
1.なかなか布団から出られない
2.外に出るのがおっくう
3.家事をするのが面倒
4.甘い物につい手が出る
5.疲れやすく睡眠時間が長い
日照時間が短くなることによる「セロトニン不足」が原因
このうち3つ以上に当てはまる人は要注意。原因は日光を浴びないことによる脳内のセロトニン不足だが、過眠と過食を繰り返すうちに肥満を招くリスクもあるようだ。
治療法は強い光を浴びる「光療法」で、ヨーロッパの公共施設には無料で光を浴びる場所もあることが紹介された。家庭でできる対策としては、部屋のカーテンを開けること。1日30分程度は部屋に日光を取り込む必要があるという。
番組が東京・渋谷の街角で20~30代の女性にインタビューをしたところ、「ほぼほぼ当てはまります。甘いものについ手が出る」「寝ても寝ても眠いかもしれない」「家事は毎日面倒です」というコメントが。「冬は自分に甘くなります」という人もいた。
しかしこういったことを「自分に甘いのではなく病気」と言われると、つい自分もそうだと言いたくなるもの。視聴者からは「5つのチェックリストに自分も当てはまる」という書き込みがネットに殺到し、ツイッターのトレンドにも「冬季うつ」が入った。
「はい、全部ー!」「うん、全部だねー」
「冬に布団から出られる奴がおかしい(暴論)」
「この冬は何かにつけ『冬季うつなんで』って言っていこうかと思った」
辛くなったら周囲の揶揄を気にせず、専門家に相談を
中には「とりあえずだるくなった時に『冬季うつ病なんで休みます』と言っとけばいい」というツイートも見られた。確かに寒い冬は誰でも外出が億劫になるので、茶化したくなる気持ちも分かるが、一方で、どうしても自力からその状況を抜け出せなくなってしまう人もいる。
そういう人はやはり、他人の揶揄を恐れずに専門医に相談すべきだろう。番組では冬季うつを繰り返すうちに、慢性化して本格的なうつ病になったりするリスクもあると紹介していた。体調不良を感じている人は、ぜひ参考にしていただきたい。(ライター:okei)
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