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ドリコムが「就活の再発明」を宣言 2017年卒採用は面接廃止、2段階のインターンで選考

2015年12月09日 15:40  キャリコネニュース

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優秀な学生を確保するために各企業が趣向を凝らす中、ITベンチャーのドリコム(東京・目黒)が2017年卒の新卒採用で「面接をしない」という大胆な方針を打ち出している。

「就職活動の再発明」と題された特設サイトによると、面接をしない代わりにインターンで選考を実施。面接では把握しきれない学生の素の姿を、インターンで見るとのことだ。

「ビジネス企画」「ゲーム企画」「デザイン表現」の3コースを用意

これまで同社では、説明会を実施した後にエントリーシート(ES)による選考を行い、4回の面接を経て内定を出していた。2017年卒の入社希望者はES選考の後、2回のインターンに参加する。

インターンは学生の興味関心ごとに「ビジネス企画」「ゲーム企画」「デザイン表現」の3つのコースを用意。コースごとにメンターがつき、ビジネス企画コースでは同社代表の内藤裕紀氏が、ゲーム企画コースでは同社ゲーム事業本部長が就活生を直接指導する。

1次の「BASIC」インターンは1日で行い、合格者は2次の「ADVANCE」インターンへと進む。こちらは数日間かけて行い、1次で考えた企画を実際のビジネスで通用するものにブラッシュアップしていく。そこで合格すれば、晴れて内定だ。

同社総務人事部の長崎美香さんは、今回の方針についてこう語る。

「もちろん面接も有益ではあるのですが、短時間ですし、本当に知りたい情報を知るのは意外と難しい。学生の側も回数をこなせば対応もこなれてきますし、就活向けに武装していると素の姿がなかなか見えません」

インターンで時間をかけて選考をすれば、学生の適性や志向性を見ることができる。学生側も会社の生の様子を見ることができるので「相互理解」が進むとし、「相互理解が深まればミスマッチも減り、会社に早く馴染んで成長することできます」と話す。

就活の本質「相互理解」を追求し、12月からインターン開始

ただ、インターンで相手を評価するとなると、それはそれで難しい。一体基準はどうなっているのか。

「ポイントは伸びしろ。インターンでは1日の間に何度かメンターが学生にフィードバックを行うのですが、それを受けて学生がどれだけ成長することができたかを見ます」(長崎さん)

優れたスキルがあっても、フィードバックを生かせなければダメ。インターネットへの熱い思いを持って取り組めるかも重要だという。また今回の施策は、同社の価値観ともリンクしているという。2003年に日本初のブログサービスをリリースして有名になった同社では「発明」というワードを大事にしているのだそうだ。

「『発明』とはすなわち、本質を追求することです。就活の本質である『相互理解』を追求した結果、今回の選考プランが生まれました。応募学生にとってもインターンの負担は大きいかも知れませんが、企画のノウハウも学ぶことができるので、新しいサービスを生み出したいという人に是非応募していただければ」(同)

12月前半から早くも「BASIC」インターンをスタートする。同社では例年10人~25人採用しており、2017年卒も同程度を予定しているとのことだ。

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