ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督の映画『あやつり糸の世界』が、3月から東京・渋谷のユーロスペースで公開される。
『ベルリン・アレクサンダー広場』『マリア・ブラウンの結婚』などを手掛けたファスビンダー監督。ニュージャーマンシネマを代表する作家として数多くの作品を発表したほか、演劇の戯曲にも携わるなど精力的な活動を行なったが、1982年に37歳で薬物の過剰摂取によって死去した。
『あやつり糸の世界』は、ダニエル・F・ガロイの小説『模造世界』をもとにした1973年製作のSF映画。バーチャルリアリティーによる多層世界を合計200分を超える2部構成で描いた作品となり、鏡を多用した映像や電子音などが駆使されている。ジャン=リュック・ゴダール監督作『アルファヴィル』で主演を務めたエディ・コンスタンティーヌが特別出演している。なお日本ではこれまでイベントなどで上映されているが、劇場公開は初となる。