「アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー」は、米ドキュメンタリー映画の巨匠と称され、昨年逝去した故アルバート・メイズルス監督による作品。最高齢のファッションアイコンにして、現役キャリアウーマンのアイリスの"成功の秘訣"に迫るべく、展覧会や老舗デパート・バーグドルフグッドマンでのディスプレイ企画、売り切れ続出のTVショッピングなどの舞台裏に潜入する。また、ともにテキスタイル会社Old World Weaversを立ち上げた夫カール・アプフェル(Carl Aphel)との夫婦愛も明かされるほか、「ルールはない。あっても破るだけ」など言葉力100%のアイリスの格言も随所に登場する。
丸く大きな黒縁メガネがトレードマークのアイリス・アプフェルは、1950年にOld World Weavers社を創業して大成功を収め、約40年にわたってジャクリーン・ケネディや歴代大統領からの依頼でホワイトハウスの装飾を手がけた。引退後も独自のファッションセンスと存在感でニューヨークのファッションシーンの重鎮として知られ、2005年、84歳の時にはアイリスのファッション・コレクションの展覧会がメトロポリタン美術館で開催されている。