「バトンは遅い車で果敢に中団に挑んだ」：英誌全ドライバー採点アブダビGP編
2015年12月05日 08:51 AUTOSPORT web
メルセデスのロズベルグは、6戦連続・シーズン7回目のポールポジションを獲得、今季6勝目を挙げてシーズンを締めくくった。
「6戦連続ポールポジション獲得というのは素晴らしいパフォーマンスだ」と寸評には記されている。
「“使い古しのエンジン”を搭載していたためパワーにロスがあったと言う彼だが、実際にはタイム上は0.05秒の差にすぎなかった」
「決勝では今回もお手本のような走りを見せた。スタートをうまく決め、後方とのギャップをコントロールし、必要な時に飛ばした」
「今シーズンベストの圧倒的なパフォーマンスだったのは間違いない。これだけの力をもう少し早く発揮していたら……」
グロージャンは、予選中にトラブルが発生し15位に終わり、さらにギヤボックス交換のペナルティで18番グリッドからのスタートとなったが、決勝で9位まで追い上げ、ロータスでの最後のレースを入賞で飾った。
「チーム・エンストンでの最後の週末は、序盤は問題続出だった。今回もプラクティス1は来季後任となるジョリオン・パーマーにシートを譲り、プラクティス2では燃料タンクの問題で貴重な走行時間を失い、ギヤボックストラブルで予選を棒に振り、ギヤボックス交換のためグリッド後方に降格された」
「これだけの不利な出来事がありながら、決勝では他とは異なる戦略を取り、チームの予想を大きく上回る2ポイントを獲得した。見事な挽回だった」
9点の高評価を得たのはフォース・インディアのセルジオ・ペレスだった。ペレスは週末を通して速さを発揮、予選4番手、決勝5位を獲得した。
「金曜にはロズベルグからわずか0.6秒差の3番手。これがまぐれでないことを、予選で4位を獲得して証明した。Q3最後のランでロズベルグの後ろに近づきすぎていなければ、キミ・ライコネンを破って3位に入っていたかもしれないと、チームは考えている」
「決勝スタートでフェラーリを抜きかけたが、発進が遅れたルイス・ハミルトンに邪魔されて果たせず。しかしペレスはその後、冷静なレースで最大限の結果をつかんだ。今回の走りも素晴らしかった」
マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソは予選でタイヤがパンクしてQ1敗退、決勝ではスタート直後の接触の影響でポジションを上げるチャンスを失い、17位に終わった。アロンソに与えられた点数は5点だった。
「金曜夜、アロンソの1周のペースは非常によかった。不運なパンクさえなければ余裕でQ2に進めただろう」
「決勝ではいいスタートを決めたが、1コーナーでの接触ですべてが台無しになった」
「その接触でペナルティを科したオフィシャルをアロンソは批判したが、彼はフェリペ・ナッセのザウバーの方にわずかに動いたように見えた。そこで当たったことで彼のマシンがパストール・マルドナドの方へと弾き飛ばされたのだ」
「その後、アロンソは走る意欲を失っていたが、結局はレースを断念することなくマシンのテストのために走行を続けた」
バトンは予選Q2に進み12位、決勝でも12位を獲得、8点の評価を与えられた。
「バトンは金曜にはいいマシンバランスを見つけられずにいたが、サスペンションをアロンソと同じセットアップに変えたところマシンパフォーマンスが向上、今シーズン初めてQ3進出まで0.2秒のところまで迫った」
「今回も闘争的なレースをし、根気よく勇敢に中団グループについていき、トロロッソのマックス・フェルスタッペンと戦い、問題があって後退したウイリアムズのバルテリ・ボッタスを押さえ切った。遅いマシンで非常に立派な走りを披露した」
英AUTOSPORTによる2015年第19戦アブダビGPでの各ドライバーの点数は以下のとおり（10点満点）。
■メルセデス
ルイス・ハミルトン：7点
ニコ・ロズベルグ：10点
■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド：8点
ダニール・クビアト：6点
■ウイリアムズ
フェリペ・マッサ：7点
バルテリ・ボッタス：5点
■フェラーリ
セバスチャン・ベッテル：7点
キミ・ライコネン：8点
■マクラーレン
フェルナンド・アロンソ：5点
ジェンソン・バトン：8点
■フォース・インディア
ニコ・ヒュルケンベルグ：7点
セルジオ・ペレス：9点
■トロロッソ
マックス・フェルスタッペン：5点
カルロス・サインツJr.：8点
■ロータス
ロマン・グロージャン：10点
パストール・マルドナド：6点
■マノー・マルシャ
ウィル・スティーブンス：8点
ロベルト・メリ：4点
■ザウバー
マーカス・エリクソン：6点
フェリペ・ナッセ：7点
