マイナンバー制度に便乗した巧妙な手口が増加している。そこで、国民生活センターに寄せられた相談事例をもとに“マイナンバー詐欺要注意ワード”を紹介しよう。
【1】「マイナンバー導入に伴い、個人情報を調査中!」
《事例》60代・女性
行政機関の職員を名乗る女性が来訪。「マイナンバーの導入に伴い、個人情報の調査中です」といって、家族構成、口座番号、年金、資産や保険の契約状況などを聞かれた。
《アドバイス》
マイナンバーの通知や利用手続きで公的機関の職員が個人情報を聞くことはありません。制度説明のための来訪を申し出るケースもあるので断ろう。
【2】「あなたのマイナンバーが漏洩しています!」
《事例》40代・女性
「あなたのマイナンバーが漏洩し、拡散している。このままではローンが組めなくなったり、クレジットカードが作れなくなったりする。このメールを嘘だと思って、無視したり、削除したりすると自動的にメールアドレスが公開される」という不審なメールが届いた。新しいマイナンバー交付のためのサイトアドレスも記載されていた。
【3】「サイト料金未納を放置すると、マイナンバー制度による影響がある」
《事例》40代・女性
「あなたが利用したサイトの月額料金が未納になっている。悪質な消費者リストにあがっており、91時間以内に連絡がないと財産を差し押さえる。未払い金解決の代行をするので、下記アドレスにアクセスしてください」とメールが届いた。
アクセスすると、「マイナンバー制度が開始されているので放置すると住民票や婚姻届、マイホームの購入に影響がある。アドレス変更をしても追跡できる」と書かれていた。
《2・3のアドバイス》
マイナンバー関連のメールが送られてきても、自分の勤務先など送付者が明らかである場合を除き、安易に開封したり、サイトにアクセスしたりしない。ワンクリック詐欺などにつながる。その他、「漏れた個人情報を削除してあげる」という電話にも応じないようにしよう。
【4】「あなたのマイナンバーを管理します」
《事例》60代・男性
知らない業者から「マイナンバーを管理します」という電話があった。「専門家が管理するのか」と尋ねたところ、「私が管理する」と言われた。
《アドバイス》
マイナンバー発行やセキュリティー対策に関して代金請求されることはない。*カードは無料
【5】「マイナンバーは届いていますか?」
《事例》年代不明・女性
スーツ姿で青いひものネームホルダーを下げた男性2人が「マイナンバー通知カードは届いているか」と訪問。 「1万5000円を支払えば2時間以内に宅配で送る」と言われ支払ってしまったが一向に届かないので家族に相談し、市役所に電話した。
《アドバイス》
発送に先立って、職員が電話や来訪をすることはありません。
不安な点がある方は消費者ホットライン188(局番なし)へ。