ルノーが2016年からワークスチームとしてのF1参戦を開始すると正式に発表した。ここ数年エンジンサプライヤーとして活動してきたルノーだが、ワークス参戦を行うことを検討しロータスF1チームの買収交渉を進めていた。
すでに9月にはロータスとの基本合意書にサインしたことが明らかにされていたが、その後10週間、正式な発表がなされず、状況は不透明であるとも考えられていた。
アブダビGPの週末、F1商業面のボス、バーニー・エクレストンとルノー・スポール会長ジェローム・ストロールが会合を持った。
議題はルノーがコンストラクターズ選手権のボーナスと、歴史的に重要と認められたチームに与えられる“ヒストリック”プライズマネーを受け取れるかどうかであり、ここでエクレストンが提示した最終的な金銭的オファーを、ルノー社CEOカルロス・ゴーンが検討し、ワークス参戦にゴーサインを出したといわれていた。
3日夜、ルノーは2016年から自身のチームでF1参戦を行うと正式に発表した。
「ルノーにはふたつの選択肢があった。100パーセントの形で復帰するか、去るかのどちらかだった」とゴーン会長。
「詳細を検討した結果、私はルノーが2016年からF1に参戦することを決定した」
「F1の主要利害関係者によって示された最終的な詳細を見て、この新たなチャレンジを引き受ける自信を得た」
「我々は勝つという野心を持っている。多少時間がかかろうともそれを目指す」
ロータス買収については、「できるだけ早くチーム取得の条件をまとめるために取り組んでいる」ものの、契約の主要部分については12日3日にサインしたと明かしている。現在の所有者ジニー・キャピタルからルノーへの株式譲渡などには10日程度かかる見込みであるとAutosportは報じた。
ルノーは少なくとも2024年まではF1に参戦することを決め、ヒストリックステータスも得たようだ。
ルノーへとオーナーが変わるため、チーム上層部の体制も変更されるが、現在のチームプリンシパル、ジェラール・ロペスは残る見込みだ。
またマシンカラーはルノーのコーポレートカラーであるイエローになるものと考えられている。
詳細なF1プログラムについては1月に発表するということで、今回の発表にはレッドブル・レーシングとの新契約には触れられていなかった。