レッドブルF1チームが、2016年のエンジン名称に『タグ・ホイヤー』のバッジネームを採用する可能性を示唆した。
来季のパワーユニットについて複数のマニュファクチャラーと供給の交渉を重ねたものの、ことごとく不調に終わったレッドブル。結局は現在のパートナーであるルノーと新たな条件で再契約を結び、2016年を戦うと考えられている。
チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、先日アブダビGPのパドックで「来季に向けて、エンジンサプライヤーとの合意に達した。数日のうちには正式に発表できると期待している」と述べ、数ヶ月に及んだ問題の終了が近く、まもなく正式発表を行う見通しを明らかにした。
しかし、未だに一番の関心として残っているのがエンジンの名称だ。当初はノーブランドか、もしくは2013年から同チームのタイトルスポンサーを務めるインフィニティの名称が採用されるのではないかと噂されていたが、最近になって“ニッサンF1”も浮上し、さらに最新の情報では新たにチームのパートナーに加わったタグ・ホイヤーのバッジネームが与えられるのではないかと囁かれている。
タグ・ホイヤーといえば、1985年から30年もの長きにわたってマクラーレンにブランドロゴを飾ってきたスイスの高級腕時計メーカーだが、先月中旬に両者から今季限りでのパートナーシップ終了がアナウンスされている。
そんななか、レッドブルとタグ・ホイヤーは3日、それぞれのSNSアカウントで、2016年からタグ・ホイヤーとインフィニティ・レッドブル・レーシングが公式パートナーになったことを「スイスの技術が来シーズンは差を埋める」との文言を付けて発表。添付された画像には、白衣を着た4人のタグ・ホイヤーのエンジニアがエンジンのないレッドブルのマシンを調査している様子が写っている。
これには伏線もある。アブダビで来季のエンジン契約について問われたホーナーは「(マクラーレン会長の)ロン・デニスはあまり喜ばないと思う」とのコメントを残しているからだ。
マクラーレンは1983年から87年のマシンにポルシェエンジンを搭載していたが、そのバッジネームにはTAG(テクニーク・ダバンギャルド、のちにホイヤーを買収してタグ・ホイヤーとなる)の名称が与えられていた。
この意味深なツイートが、来季のレッドブルのエンジン名称を指しているのか。正式発表が待たれるところだ。