トップへ

F1改革推進狙いトッド&エクレストンに新たな権限

2015年12月03日 16:41  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

FIAロゴ
FIAは、FIA会長ジャン・トッドと商業権所有者バーニー・エクレストンに、F1の緊急的課題を解決するための措置を取る権限を与えると発表した。現在パワーユニットのコスト高騰などが問題視されているが、具体的な対策は取られていない。

 2日、世界モータースポーツ評議会会合が行われた後、FIAは以下のような声明を発表した。
「世界モータースポーツ評議会は、ほぼ全員一致で(反対票1票)FIA会長ジャン・トッドと商業権所有者代表バーニー・エクレストンがF1の多数の緊急的問題、たとえば統治、パワーユニット、コスト削減といった問題に関する勧告と決断を行うための権限を持つことを承認した。トッド氏とエクレストン氏はこういった問題について2016年1月31日までに結論を固める意志を表明している」

 F1の統治機構に対しては、最近ストラテジーグループの有効性などに批判が集まっている。

 また、トッドはパワーユニットの価格高騰を懸念、対策を講じようとしているが、今のところ具体的な成果は上がっていない。
 マニュファクチャラーに価格制限を設けることを提案したものの、フェラーリが拒否権を行使したことでこれが却下。そのためFIAは2種類目の安価なクライアントエンジンを導入するという案を提示、これは先月のF1コミッションで否決されたが、その代わりにマニュファクチャラーはコストや供給の保証などの問題を解決するための対策を講じることに同意、2016年1月15日までに解決法を提案する予定だ。しかしFIAは提案の内容によってはクライアントエンジン導入について再検討すると示唆している。


 2日の世界モータースポーツ評議会会合での承認事項としては他に、21戦からなる2016年カレンダー、来季以降のパワーユニットのシーズン中に使用できるトークン数、タイヤ規則の変更、型落ちパワーユニット使用の許可が発表された。

 さらに、安全性向上のためドライバーの頭部周辺のパッドの厚みを増すこと、バーチャルセーフティカー(VSC)が解除された直後にDRSの使用を可能にすること、VSCをプラクティスでも導入して走行時間のロスを抑えることも承認された。