2016年に向け、F1チームのタイヤ選択の自由を高めるための新レギュレーションが正式に発表された。
今年、決勝を1回ストップで走り切ることが可能なケースが何度も見られた影響で、2~3回ストップが主流となり、各ドライバーの戦略の幅を広げてレースを盛り上げるための方法が検討されていた。
ピレリはすでにウルトラソフトという新たなタイヤをテストしており、来季はドライコンパウンドが5種類に増えることとなる。
また、今は4種類のドライコンパウンドから2種類を各グランプリ用にピレリが選択しているが、来年は3種類のドライコンパウンドが持ち込まれることに決まり、ドライバーにより幅広い選択の余地が与えられることが決定した。
ドライバーひとりあたり使用できる13セットのうち、ピレリが3セットを選択、残りの10セットは各ドライバーが選択することを可能となるとFIAは述べている。
2日、世界モータースポーツ評議会会合が行われた後にFIAが発表した声明には、以下のように記されている。
「2016年にレース戦略の多様化を促進するため、チームのタイヤ使用方法を変更することが、世界モータースポーツ評議会で承認された。
変更点は以下のとおり。
・タイヤサプライヤーはドライウェザー用コンパウンドを2種類ではなく3種類提供する。
・各ドライバーが使用可能なドライタイヤ13セットのうち、タイヤサプライヤーは決勝用に2セットを選ぶ(そのうち1セットに関しては必ず決勝で使用しなければならない)。また、1セット(使用できる中で最も軟らかいタイヤ)はQ3のみで使用できる。各ドライバーは残りの10セットを3つのコンパウンドから選ぶことができる。
・インターミディエイトあるいはウエットウェザータイヤを使用しなかった場合には、ドライバーは少なくとも2種類の仕様のドライウェザータイヤを使用しなければならない。そのうち少なくとも1種類はタイヤサプライヤーが選択したものでなければならない」