2015年のF1ワールドチャンピオンに輝いたルイス・ハミルトンだが、この冬の間にニコ・ロズベルグとの差を詰める必要があると語った。
今シーズン、10勝を挙げたハミルトンは予選でもポールポジションを11回獲得しており、特にシンガポールGPまでの13戦のうち12回でロズベルグに勝利。唯一負けたのは彼がポールポジションを奪ったスペインGPのみと圧倒的な速さを誇った。
ところが日本GPを境に流れが一変した。決勝でこそ鈴鹿、ソチ、オースティンと3連勝を飾ったものの、予選では6戦連続でロズベルグがポールを獲得。さらにチャンピオン決定後の終盤3戦ではレースもロズベルグが支配する結果となった。
これについて、ハミルトンはこの冬の間に0.5秒のギャップを詰める必要があると語っている。
「レースペースは非常に良いと感じているが、予選では0.5秒失っているように感じる。それを見つけ出して取り戻さなければならない」とハミルトン。
「シーズン序盤からシンガポールGPまではクルマの状態は素晴らしかったし、乗っていて気持ちよかった。セットアップも自分にすごく合っている感じがした」
「しかし、チームがセッティングの方針を変更した。それが自分の一番良かったポイントから外れてしまった感じがしたんだ。多分この方針はニコのドライビングスタイルに少し合っているのかもしれないね」
もし、今の勢力図で来年の開幕を迎えれば流れはロズベルグに傾いたままとなる。この冬の間で、遅れを取り戻さなければならないハミルトンは、問題となっている部分の真相究明のためブラックレーのファクトリーでエンジニアたちと議論を重ねる予定のようだ。
「我々は様々なツールの中から適切なものを選ばなければならないが、いつも時間が十分にない中でそれを行っている。だから上手く行くときもあれば、そうでない時もある」
「これからの数週間、そして来年もかなりの時間をそこで過ごすつもりだ」
「ただファクトリーに長く居ることだけが決して良いことではない。しっかりデータを理解してエンジニアと意見交換をすることが重要なんだ。1年中レースのことを考えているから、そこから離れて休むことも必要だ」
とは言いつつも、オフの時間を削って0.5秒を取り戻すために原因究明にあたるというハミルトン。2年連続チャンピオンとという形で2015シーズンを終了したものの、ロズベルグがみせた終盤戦の速さに少なからず危機感を感じているようだ。