1月7日からフジテレビ「ノイタミナ」枠で放送される『僕だけがいない街』の声優陣が発表された。
2012年から『ヤングエース』で連載されている三部けいの同名漫画をもとにした同作。3月19日からは藤原竜也主演の実写映画版が公開される。主人公の藤沼悟が自分の意志とは無関係に時が巻き戻る現象「リバイバル」によって現在と過去を行き来しながら、小学生連続誘拐殺人事件や母の死にまつわる事件の解決に挑むというあらすじだ。
今回発表された声優陣は主人公の悟役を2人1役で演じる土屋太凰と満島真之介。2人は共にアニメ声優初挑戦となり、土屋は10歳の悟、満島は29歳の悟の声を担当する。土屋と満島の起用は監督の伊藤智彦によるオーディションを経て決定したという。あわせて母親から虐待を受けている少女・雛月加代役を演じる『魔法少女まどか☆マギカ』の悠木碧、ヒロイン・片桐愛梨役を演じる『キルミーベイベー』の赤崎千夏をはじめ、大地葉、鬼頭明里、七瀬彩夏、菊池幸利、水島大宙、高山みなみ、宮本充といった声優陣も発表された。
■土屋太鳳のコメント
原作を読み終わった時、私は立ち直れませんでした。人の心に巣食う闇があまりにも深くて重い。でもその闇の中に、懐かしい体温のある優しい光が、必死に瞬いてるようにも感じました。この物語で描かれるたくさんのことは、残酷で哀しく、許されることではありません。だからこそ真摯に向き合い、誠実に演じたいと思います。
アニメの声を担当するということは本当に重大なことだと思います。嬉しいと同時にとても緊張しています。今は二次元の世界で生きる悟を追いかけようと必死ですが、背中はあまりにも遠く、焦るばかりです。ですが必要なテクニックなどを教えていただきながら、悟のように全力で、あきらめず食らいついていきたいと思います。
■満島真之介のコメント
オファーを頂いたときは、率直にうれしかったです。声だけで表現する世界にとても興味があるので、ワクワクしています。
原作を読ませて頂き、何の変哲もないどこにでもいるような青年を主人公に、ここまで繊細な愛情溢れるサスペンス作品を造る三部先生に驚かされました。「あのとき違う選択をしていたら、自分の人生どうなっていたんだろう」という誰もが感じたことのあるであろう感覚が、彼を大きく動かすことになります。日常の中で、ふと舞い降りる記憶の糸を、現在の自分が新たに紡いでいくような作品です。
素敵なスタッフ、共演者の方々と共に力を合わせて、皆さんの心に響く作品を届けたいと思います。
■伊藤智彦監督のコメント
藤沼悟という役は、ヒーローではなく、抜けたところのある役なんですね。そういう演技が出来る方を探して、お二人の名前に辿り着いたんです。
土屋さんは、声を張っても怒りを感じさせないというところが、悟らしいなと。「グループの中で絶対一番になれないやつ」という感じが出せるんです。他の子供たちとのバランス的にもよかったと思います。満島さんは、実写映画などで見せる芸幅の広さに加えて、ナレーションをCMでやっているのも大きかった。悟はモノローグがとにかく多いキャラですからね。
お二人がアフレコをされていく中で得られるものが、悟の成長感と結びついていけば大成功かなと思っています。
僕もその時を楽しみにしています。