2015年12月02日 19:22 弁護士ドットコム
インターネットの地図サービス「グーグルマップ」で、地図上の表記を書き換えるなどして、東京都の弁護士事務所の業務を妨害したとして、愛知県の会社員ら男性3人が軽犯罪法違反の疑いで書類送検された。この事件を受けて、第一東京弁護士会の岡正晶会長は12月2日、「弁護士業務妨害に対する会長声明」をウェブサイトで発表した。
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グーグルマップをめぐっては、今年4月、国会議事堂(千代田区)や原爆ドーム(広島市)などを「核実験場」とする改ざんがあいついだ。報道によると、書類送検された3人は、東京都内の弁護士事務所が関わったかのような内容を書き加えて、その事務所の業務を妨害した疑いが持たれている。
第一東京弁護士会の岡会長は声明で、被害にあった弁護士が同弁護士会に所属しているとしたうえで、「この弁護士に対しては、他にも、ネット上での誹謗中傷、危害を加える旨の告知、その他種々の嫌がらせ(業務妨害行為)が続いており、過去に逮捕者も出ている」と状況を説明した。
そのうえで、「弁護士に対するこの種の業務妨害行為は、弁護士制度に対する重大な挑戦であり、当会は断固抗議する」と表明。「今後も業務妨害行為に屈することなく、弁護士の使命である基本的人権の擁護と社会正義の実現のため全力を尽くす所存である」と強調している。
(弁護士ドットコムニュース)