ヒュンダイ・モータスポーツは2016年の世界ラリー選手権(WRC)に投入する新型i20 WRCのホモロゲーションを取得。今月上旬にドイツで公開する。WRCでは2017年に大規模なレギュレーション変更が行われるため、この新型i20 WRCはわずか1シーズンで引退する“史上最も短命な”WRカーとなりそうだ。
この新型i20に対し、チーム代表のミシェル・ナンダンは「マシンには満足している。来シーズンに強い自信をもって挑むことができそうだ」と期待感を示している。
新型マシンには、2016年1月に迫った開幕戦モンテカルロから優勝争いに加わるポテンシャルがあるかと問われ、「モンテカルロや(第2戦)スウェーデンは特殊なラリーだ。特にモンテカルロは、なにが起きるかわからないよ」とコメント。
「第3戦メキシコのルートは高度が高すぎる。新車のポテンシャルを判断できるようになるのは、第4戦アルゼンチンからだろうね」
「ただ、現時点でマシンパフォーマンスには十分満足しているよ」
2017年に大規模なレギュレーション変更が行われることもあり、来シーズンに完全な新型車両を投入するのはヒュンダイだけとみられるが、ナンダンはフォルクスワーゲンを警戒していると語る。
「彼らが来シーズン、なにを仕掛けてくるか分からない」
「例えば2014年シーズンでは、我々とフォルクスワーゲンとの差は200メートルか500メートルだった。今年は我々がマシンを改良したにもかかわらず、フォルクスワーゲンとのギャップは変化しなかったんだ」
「我々のエンジニアチームが、どんなアップデートを加えたかは分かっている。しかし、フォルクスワーゲンとのギャップを縮めることはできなかった。彼らもマシンに手を加えているのは間違いない」
現在、ヒュンダイ・モータスポーツの公式サイトでは12月9日に向けたカウントダウンが実施されており、この日に新型i20 WRCがお披露目される可能性もありそうだ。