トップへ

Little Glee Monster、全国ツアーファイナルレポート 6人のハーモニーと絆を再確認した一夜に

2015年12月01日 18:01  リアルサウンド

リアルサウンド

『Little Glee Monster LIVE TOUR 2015~リトグリ、秋のガオッとオール JAPAN!!~』の様子。

 Little Glee Monsterが、11月29日にEX THEATER ROPPONGIにて全国ツアー『Little Glee Monster LIVE TOUR 2015~リトグリ、秋のガオッとオール JAPAN!!~』の最終公演を行った。


 同ツアーは福岡を皮切りに、東京、大阪など合計13カ所でライブを行い、計1万人を動員。この日も若い世代を中心に、幅広い年齢層が会場に訪れていた。冒頭、「ガオガオ・オールスター」から1stシングル表題曲「放課後ハイファイブ」へ繋げ、パワフルな歌声を響かせてライブがスタート。続いて「Brand New Me」を歌い、それぞれの煽り方で会場を盛り上げた6人は、ファレル・ウィリアムスの「HAPPY」を日本語詞でカバー。佐々木望(ギター/Soulife)、河原太朗(ベース/ampel)と加藤聡(ドラム)、山下健吾(キーボード)の作り出すバンドサウンドに乗る6人の歌を聴くことができるのも、リトグリのライブの醍醐味だろう。


 そこから「NO! NO!! NO!!!」「書きかけの未来」を歌い上げ、6人それぞれのソロパートへ突入。ツアーでは恒例となったアサヒ扮する“マドモアゼルアサヒ”による寸劇も交えつつ、MAYUは抜けの良い高音と渋みのある地声で倖田來未の「Moon Crying」を、かれんはUAの「情熱」をソウルフルに、麻珠は包容力のある歌声で徳永英明の「レイニーブルー」をカバー。manakaは最年少ながらセクシーに椎名林檎「歌舞伎町の女王」を、芹奈はスターダストレビュー「木蘭の涙」を持ち前の器用さで巧みに歌いこなし、最後となった昭和歌謡好きのアサヒは弘田三枝子「人形の家」を熱唱した。


 コーナーが終わると、6人は1月6日にリリースする1stアルバム『Colorful Monster』の新衣装を着て登場。そのままライブの定番曲であり、<365色の音とストーリー 鳴らせ君らしい 君の声>とアルバムのコンセプトを歌うような「HARMONY」から「ダイヤモンド」へと続けた。


 ライブ中盤では、彼女たちの歌唱力を存分に発揮できる“アカペラコーナー”が登場。観客のクラップに合わせ、映画『ピッチ・パーフェクト』でもお馴染みの「When I'm gone」と、アメリカのミュージカル『RENT』の名曲「Seasons of Love」を高い歌唱力とハモりで披露すると、続いてしっとりとしたバラード「So Long Good Bye」で観客を引き込んだ。また、アカペラ調にスタートし、次第にテンションの上がる「人生は一度きり」、「Girls be Free!」、「青春フォトグラフ」と、フレッシュな表題曲を連発し、観客のテンションを一気に上昇させた。


 本編終盤は、ドラマ『表参道高校合唱部!』の主題歌に起用され、彼女たちをネクストステージに押し上げた「好きだ。」を披露。佐々木望(ギター/Soulife)のアコースティックギターだけが伴奏を務める場面や、芹奈の落ちサビでじっくり聴かせ、最後の大サビではハート型の紙吹雪が降り注いだ。そして最後は「空は見ている」でメンバーと観客が大合唱し、本編が終了した。


 アンコールはライブの人気曲で、観客がタオルを回して合唱するアップテンポな「SAY!!!」からスタート。その後のMCでは、かれんが「最初はぶつかることもあったけど、互いがリスペクトし合えるようになってリトグリになった。目標は2020年の東京オリンピックで歌うこと。ロンドンオリンピックでスパイス・ガールズを見て感動したから」と未来への展望を語り、アサヒは“不思議キャラ”らしいトークを交えつつ「これからも私たちについてきてください!」と叫ぶと、MAYUは「歌はみんなを繋げてくれる、かけがえのないもの」と語った。


 また、麻珠は「ツアーを通して、ガオラー(リトグリファンの総称)さんがリトグリの音楽をどれだけ愛してくれているか分かった」とツアーの感想を述べ、芹奈は涙を浮かべながら「みんなには『一人じゃない』ということをわかってほしい」と訴えると、最後にmanakaは「最年少なのに甘え下手だけど、悩んだときにはほかのメンバーが助けてくれた。ヒドい喧嘩をしてもライブが終われば仲直りする」と6人の絆を再確認。その後、『Colorful Monster』からリード曲「小さな恋が、終わった」を初披露し、歓声が上がるなか、ライブは終了した。


 終演後には、スクリーンで2016年3月に東名阪Zeppツアー『リトグリ✿春のZeppツアー2016 ~Colorful Monster~』を開催すると発表したリトグリ。この勢いそのままに、1stアルバムはどこまで世間へ浸透するのだろうか。(中村拓海)