11月29日に、富士スピードウェイで開催されたニッサン/ニスモのファン感謝イベント『NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2015』では、昨年に続きデモレース『CRAFT SPORTS Presents NISMO GP』が開催されたが、荒れたレースの中でS Road MOLA GT-Rが優勝を飾った。
このNISMO GPは、スーパーGT500クラスに参戦するニッサンGT-RニスモGT500、スーパーGT300クラスやスーパー耐久等に参戦するニッサンGT-RニスモGT3、スーパー耐久ST-3クラスに参戦するフェアレディZによって争われるデモレース。今季はGT500が4台、GT3が10台、Zが3台と17台が参加する予定だったが、スーパーGT最終戦もてぎでクラッシュしたB-MAX NDDP GT-Rや、S耐のスリーボンド日産自動車大学校GT-Rが参加できなかった。
1周のフォーメーションラップの後にローリングスタートが切られる予定だったこのレースだが、いきなりフォーメーションから波乱が。GT3勢の中で、47号車DIJON Racing GT-Rがストレートでクラッシュ。いきなり赤旗中断となってしまった。
仕切り直してスタートしたレースでは、GT500勢が後続をいきなり突き放し、スピードをみせつける。その中でもチャンピオンのMOTUL AUTECH GT-Rがリードを広げるが、GT500勢に義務づけられるピット作業を終えてみると、MOTULはピット妨害(!?)もありカルソニックIMPUL GT-RとS Road MOLA GT-Rの首位争いとなった。
この日は実況席で星野一義インパル監督、近藤真彦KONDO RACING監督、長谷見昌弘NDDP RACING監督が解説を務めたが、「今年勝ってないからね~。これで勝ったら泣いちゃうよ」という星野監督の今季初勝利の期待を背負ったカルソニックIMPUL GT-Rがトップでチェッカー! しかし、なんとレース後にも波乱が。
実はカルソニックIMPUL GT-RとD'station ADVAN GT-Rは、作業時にピットロード速度違反があったためペナルティが下され、S Road MOLA GT-Rが優勝を飾ることに。ジョアオ-パオロ・デ・オリベイラの追い上げに「よし! 来年の契約金20億出す!」と大興奮だった星野監督の期待むなしく、カルソニックの今季初勝利は幻となってしまった。
長谷見監督が「作業しなくていいんだから勝つんじゃない!?」と予想していたGT3勢だが、さすがにGT500の速さにはかなわず、岩崎祐貴が駆ったIWASAKI apr GT-Rがトップチェッカーとなった。その後方では、アンドレ・クートとウォルフガング・ライプによる日欧チャンピオンGT-Rのバトルが展開され、レースを盛り上げていた。3台が延々バトルを展開したS耐勢では、長島正明の岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34が優勝している。