カタールで開催された世界ツーリングカー選手権(WTCC)最終ラウンド。初のナイトレースとなったレース1は、王者ホセ・マリア・ロペス(シトロエンC-エリーゼWTCC)が制した。レース2はイバン・ミュラー(シトロエンC-エリーゼWTCC)が勝利し、シリーズランキング2位を手にした。
26、27日にドーハの北、ロサイル・インターナショナル・サーキットを舞台に変則的なスケジュールで行われた最終戦。
26日のプラクティス走行から速さを見せていた王者ロペスが予選でもポールポジションを獲得。ミュラーとランキング2位を争うセバスチャン・ローブ(シトロエンC-エリーゼWTCC)が3番手を獲得しミュラーとのポイント差を広げる。
WTCC初のナイトレースとなったレース1。ホールショットを奪ったロペスは、2番手のメフディ・ベナーニ(シトロエンC-エリーゼWTCC)を突き離し7.361秒差の大差で今シーズン10勝目を飾った。
2位はベナーニは今季初表彰台。3位はローブを攻略したウーゴ・バレンテ(シボレーRMLクルーズTC1)が入り、シトロエンのTOP6独占を阻んだ。
「僕たちは初めから懸命に働いた。素晴らしいクルマを管理でき、本当にバランスがよかった。勝ってシーズンを終えるのはいつもいいことだね。長い待ち時間があるのでシーズンが終了して残念だが、開幕戦が今から待ちきれないよ」とロペス。
今季最後のレースとなったレース2。2番手スタートだったトム・コロネル(ホンダ・シビックWTCC)はオイル漏れのためピットスタートとなる。スタートで出遅れたジョン・フィリッピ(シボレーRMLクルーズTC1)を交わし3番手スタートのミュラーが1コーナーでトップに浮上。しかし、ニッキー・キャッツバーグとステファン・ダステのクラッシュでセーフティカーが入る。
リスタートでフィリッピに並びかけられるもミュラーはトップをキープ。逆にフィリッピはスピンを喫し後退する。ランキング2位死守へミュラーを追いかけたいローブだったが、3番手を走行するノルベルト・ミケリス(ホンダ・シビックWTCC)を攻略できず。
ミュラーは、2番のマ・キンファ(シトロエンC-エリーゼWTCC)に5秒264の差を付けトップでチェッカーを受ける。2位にマ、3位にミケリス、4位にローブとなりミュラーが逆転でランキング2位を奪った。
今回スポット参戦したカタールの英雄、ナッサ―・アル-アティヤ(シボレーRMLクルーズTC1)は予選は18番手。レース1では16位、レース2は14位と完走で両レースを終えた。
「ふたつのレースのうち少なくともひとつは勝利することがメインターゲットでそれを実行することができた。僕たちにとって苦しい週末だったが、チームは素晴らしい仕事をしてくれた。自分にとっていいイベントだったし、ホセ(マリア・ロペス)が言ったようにシトロエンチームすべてに感謝を言いたいね」とミュラーはコメントしている。