2015年F1第19戦アブダビGPの金曜フリー走行2回目は、メルセデスAMGのニコ・ロズベルグがトップタイムをマークした。
予選・決勝と同じ午後5時から行われたフリー走行2回目は初回のFP1から気温が2度下がり、路面温度も6度ほど低い29度というドライコンディションで幕を開けた。
セッションは開始早々ソフトタイヤを履いた多くのマシンが最初の走行をスタート。FP1の最後に何らかのトラブルに見舞われていたマクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソもさっそくコースに飛び出し、タイム計測に移っている。
そのなか上位勢で最初にトップにつけたのがフェラーリの2台。キミ・ライコネンが1分43秒台でトップに立つと、チームメイトのセバスチャン・ベッテルもライコネンに続く2番手タイムをマークしてくる。
しかし、ほどなくするとメルセデスのロズベルグがライコネンのタイムを塗り替え、なおもプッシュしたロズベルグは1分42秒台に突入。さらに、チームメイトに続いたルイス・ハミルトンが1分42秒524というタイムですかさずトップを奪い、早々とシルバーアローが1-2態勢を築き序盤のセッションをリードすることとなった。
開始から30分が迫ると、フェラーリのライコネンがいち早くスーパーソフトにスイッチする。ここでライコネンはソフトタイヤのタイムを約1秒近く縮めてくるが、暫定トップ2のメルセデスには届かず。その後、ベッテルとテクニカルなセクター3で全体ベストを記録したダニエル・リカルドがロズベルグを上回ったものの、2台とも首位のハミルトンには届かなかった。
一方、少し遅れてスーパーソフトに履き替えたメルセデスはロズベルグが1分41秒台に入れてトップに浮上。セクター2で全体ベストを記録したハミルトンはセクター3の遅れでロズベルグには及ばなかったが、チームメイトにコンマ1秒差の2番手につけ、またもメルセデス勢がライバルとの差を築くことになった。
セッションが後半に入ると、各車は決勝を見据えたロングランのプログラムに取り掛かる。しかし、ここではスーパーソフトを履いた多くのドライバーが10周弱でグレイニングの症状に見舞われ、唯一1分46秒台から入ったメルセデスの2台も周回が進むにつれてペースダウンを強いられる状況となった。
ただ、オプションのソフトタイヤではメルセデスのロズベルグが1分46秒台を並べる好ペースで周回。チームメイトのハミルトンをも上回る素晴らしい速さを見せる。
これに対し、ライバル勢では1分46秒~47秒というまずまずのペースを披露したフェラーリとレッドブル勢が2番手グループを形成。特にリカルドはフェラーリ勢には若干劣るものの、ある程度周回を重ねてもタイムの落ちがほとんど見られなかった。
結局、セッションはメルセデスが1-2のまま終了。3番手にはフォース・インディアのセルジオ・ペレスがつけたが、彼のタイムは中盤以降に記録されたもので、その後のロングランではブレーキのオーバーヒートに見舞われ、途中で走行を打ち切ることに。
またトロロッソのカルロス・サインツJr.もロングランを前にエンジン系統のトラブルに見舞われ、コース上にストップ。こちらも20周でセッション終了を余儀なくされた。
マクラーレン・ホンダは30周を重ねたアロンソが1分42秒955で9番手。31周を走ったジェンソン・バトンは1分44秒050で16番手となっている。