27日、都内のホテルでJAF日本自動車連盟のモータースポーツ表彰式が行われ、全日本選手権の各シリーズのチャンピオン、上位ランカー、FIAインターナショナル・シリーズのスーパーGTの上位3チームのドライバーらが顔を揃えた。
毎年、各全日本選手権のシリーズが終わった後に開催され、イベント直後の表彰から改めて上位ランカーが表彰されるこのJAFモータースポーツ表彰式。今年は一般社団法人日本自動車連盟の小栗七生会長の挨拶で始まった。小栗会長の挨拶では「JAFは昨年発足したウィメンズ・イン・モータースポーツ(WiM)の活動を積極的に推進するとともに、新たにモータースポーツ入門者むけに自動車を使った運動会ともいえる、“オートテスト”※1を導入。女性や入門者の増加促進に注力しました。そしてこれからも日本のモータースポーツの発展に全力をつくしてまいります」と今後のモータースポーツ発展を誓った。
※1 英国が起源とされるバックギヤを盛り込んだミニジムカーナ
表彰式は、FIA代替エネルギーカップから始まり、JAFカップ(ジムカーナ・ダートトライアル)、全日本ジムカーナ、全日本ダートトライアル、全日本ラリー、全日本カート、全日本F3選手権、スーパーGTと次々と受賞者が登壇し表彰された。そして最後は、スーパーフォミュラの表彰。小林可夢偉、山本尚貴、ジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ、アンドレ・ロッテラー、中嶋一貴と登壇すると、最後に今シーズン悲願のチャンピオンを獲得した石浦宏明が登壇、少し緊張した表情でトロフィーを受け取っていた。
「今、初めて実感が沸いてきました(笑)。今年は僕にとっては初優勝の年でもあったので、まさか初優勝からこんなに早くチャンピオンが獲れるとは思ってもいませんでした。隣にいるメカニックやチームのおかげだと思います。来年は(ヨコハマタイヤに変わり)ゼロからのスタートですが、2連覇できるように頑張っていきたいです」と石浦は受賞直後にコメントを残した。
表彰式後、第2部としてパーティが行われ、その場では日本フォーミュラ3協会、GTアソシエイション、日本レースプロモーションから各シリーズのドライバーにシリーズからの賞が改めて授与。日本フォーミュラ3協会の表彰式では、チャンピオンのニック・キャシディの通訳として、トムスチームの中嶋一貴が登場すれば、GT300クラスの表彰式ではアンドレ・クートの通訳として千代勝正が登場するという演出も行われた。
そして、スーパーGT500クラスで2連覇を成し遂げたニスモの鈴木豊監督は「最終戦の予選が終わった時点では、誰も言葉にはしませんでしたが、もう無理かなという気持ちがどこかにあったと思います。でもドライバーを始めチーム全体があきらめない気持ちで戦い続けた結果、チャンピオンを獲ることができたと思います。来年は3連覇目指してチームのみんなと頑張っていきたいと思っています」と力強くコメントをしていた。
出席したドライバー達も第1部からはリラックスした雰囲気の中、改めて喜びの言葉を残していた。