2015年のF1シーズンは、望むペースには近づけたものの結果に結びつかなかったため、「ときに苦痛を伴うものだった」とキミ・ライコネンは語っている。
表彰台に一度も上がることなくランキング12位で2014年を終えたライコネンは、今シーズンは5位にまで浮上。それでも新しいチームメイトであるセバスチャン・ベッテルが3回の優勝を含む13回の表彰台を獲得したのに対し、ライコネンは表彰台2回と大きく水をあけられている。
自身の今のパフォーマンスをどう評価するかとの質問を受けたライコネンは、「いろいろな面で大きく改善できているけれど、様々な理由によって、結果は僕の望んだものになっていない」と答え、次のように続けた。
「チームとしては去年、スピードに悩まされていた頃と比べて強さを得られている。今年はスピードはかなり良いとはいえ、結果を見ると僕の望む位置につけられていない」
「やっていることは間違いなく正しいんだ。ときに苦痛を感じるけれど、F1ではそれが当たり前だ。ミスをすれば自分が代償を払うことになる。文句はないよ」
「以前もこんなポジションにいたことがあったし、これからも正しい方向に進んでいけると確信している」
「確実な準備をして、より良い決断をしていけば、来季は結果が伴ってくるだろう」
2016年に向けての進化の鍵は、ライコネン自身とフェラーリがミスを最小限に抑えること以外になく、そうすることでグランプリ週末にクリーンな走りができるようになると言う。
「セオリーは全て手にしている。多くのレースで完走できなかったり、ミスがあったり、僕自身に問題があったり、マシンにトラブルがあったりした。原因がなんであれ、これらのミス全てを最小限にするべきなんだ」
「スピードはあるから、とにかく結果を出さなければならない。そうすれば、僕らにふさわしい成果が得られるだろうと確信している。多くのことが計画通りに進まなかった。片付けるべき問題はそれほど多くないし、できると信じている」
2015シーズンに見られたフェラーリの復活劇は、エンジンパフォーマンスの向上によるところが大きい。エンジンのさらなる進化は冬の間の課題でもあり、メルセデスに追いつくためにはこの進化にシャシーがマッチすることが重要だと、チーム代表のマウリツィオ・アリバベーネは言う。
「マシンの全てのパーツが進化することを期待している」とアリバベーネ。
「今シーズンのエンジンは大きな進歩を遂げた。来季はそれ以外の全てのパーツにも力を注いでいく」