舞台『夢の劇-ドリーム・プレイ-』が、2016年4月12日から神奈川・横浜のKAAT神奈川芸術劇場、5月4日と5日に長野・松本のまつもと市民芸術館実験劇場、5月14日と5月15日に兵庫・兵庫県立芸術文化センター阪急中ホールで上演される。
同作は、地球に降り立ったバラモン教の神インドラの娘・アグネスが、様々な人々と出会い、その暮らしを体験して再び神の世界へ戻っていく過程を描いたヨハン・アウグスト・ストリンドベリの戯曲『夢の劇』をもとにした舞台。劇中には恋人を待ち続ける士官、自分が扱った犯罪や悪行を反映して苦しむ弁護士など苦難に満ちた人間たちが登場し、それぞれの場面は夢の断片を繋ぎ合わせたような構成になっているという。
構成・演出を務めるのは、稲垣吾郎、大島優子らを出演者に迎えた舞台『ベートーヴェン』の演出や、ドラマ『天皇の料理番』『マッサン』への出演などで知られる白井晃。台本は阿佐ヶ谷スパイダース主宰の長塚圭史、振付は『第63回芸術選奨文部科学大臣新人賞』を受賞した森山開次が担当する。
主人公のアグネス役を舞台初主演となる早見あかりが演じるほか、キャストにはドラマ『5→9~私に恋したお坊さん~』に出演中の田中圭、さらに森山、長塚、白井が名を連ねている。チケットなどの詳細は続報を待とう。
■早見あかりのコメント
人生初の挑戦です。正直、怖いです。仕事に対しての不安を感じたことはありますが、恐怖を感じたことはありません。でも、この舞台をやり切ったら、何か変わることが出来ると思います。みなさんと一緒にいい作品を作れるよう、努力します!みなさん、新しい早見あかりに出会えることを楽しみにしていてください!
■田中圭のコメント
白井さんと一緒に舞台を創る時間はとても楽しく、稽古から本番、そして千秋楽まで、毎日挑戦させてくれる演出家さんだと思います!久々の大好きな白井演出。めいっぱい楽しんでみたいと思います。
また、長塚さん、初めて組むキャスト、劇場、スタッフの皆様と、どんな夢の劇を創れるのか。
楽しみで仕方ありません。是非、皆様、劇場に足を運んでください!
■白井晃のコメント
この人生は夢か現か。悪夢のように繰り広げられる切なく空しい人生の数々。だがその夢から覚めた時、私たちは静かな喜びを得る。ストリンドベリの100年前の戯曲を、現代と照らし合わせながら、長塚氏とともに立体的に組み上げていきたいと思っています。美しく幻想的に、そして摩訶不思議な私たちのこの世界を。
■長塚圭史のコメント
ストリンドベリが上演を前提とせずに書き上げたまるで夢のような戯曲を、白井晃さんが一体どうやって立体化するのか楽しみでなりません。立体化の難しそうなところは敢えて出来るだけ残すように筆を加えなくてはなりません。そういう夢のような世界の暴力的な連なりがこの劇の魅力ですし、なによりも演出家が深く悩む姿が見たいのです。ただし今回は俳優としても出演させて頂くことになったので、自分にも火の粉が降り掛かってくる可能性が大いにあります。そこは怖いところです。役も一役なのか複数役をやるのか現在のところわからないのですが、おそらくは書き上がるまでは教えてくれないつもりなのでしょうか。ひどい話です。ですが、まあ、やっぱりそういうことも含めて実に白井的で、やっぱりこの初めての共同作業は、なかなかに刺激的で楽しいのですね。
■森山開次のコメント
このたび『夢の劇』にて、この夢を覗き込み、夢の住人になれることを嬉しく思います。無意識の中のさらに深い情景に飛び込んで、一体どのような創作ができるのかとても楽しみです。
夢と現実が曖昧になるような危険な時間を、皆さまに体験していただけるよう尽くします。