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福生・変死事件 被害者は元男性の妻と別れたがっていた

2015年11月26日 09:50  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

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東京都福生市のアパートで、土田芳さん(38)の遺体が見つかった事件。顔の皮が剥がされていたという猟奇性、土田さんが男性への性転換手術を受けていた元女性であること、さらに、妻・Hさん(28)は養子縁組のニューハーフの男性という事実も発覚して、世間に衝撃を与えた。 近隣住民によると、土田さんとHさんは外出時に距離をとって歩くようになり、ほかの飲食店でも少し離れて座るようになったという。何があったのか。ふたりが一緒に働いていたニューハーフクラブの元同僚が言う。 「お互い“Hちゃん”“龍”と呼び合っていましたが、ふたりは身体の構造上、1回もエッチはしていないと思う。たびたびお店でもケンカになってね。最初の原因はHさんが浮気したこと。 怒った龍さんが暴力を振るった。Hさんはホステスなのでお客さんの相手をする。龍さんはバーテンダーなので、カウンターの中からそのようすを見て嫉妬していた。もともと女だから、嫉妬深いんですよ」 Hさんは8月13日、芳さんの暴力に耐えきれず警察に通報。芳さんは暴行容疑で逮捕された。しかし、Hさんが被害届を取り下げたため芳さんは釈放された。 警察はいわゆるDV案件としてHさんへの安全確認の連絡をこまめに取り続けた。10月27日に7回目の確認電話を入れたとき、Hさんはこう話している。 「大丈夫です。やさしくしてくれているので、もう連絡はいりませんから」 このころ、芳さんはニューハーフクラブを辞めて別の店へ。あとを追うようにHさんも辞めたという。 「Hさんは“辞める”とも何も言わず来なくなった。ふたりともお酒を飲むと豹変するんだけど、どちらかといえばHさんのほうが凶暴。なにせ元ヤンキーだから。彼女は話を盛るというか、ウソが多くてね。悪いことに頭が回るタイプなんですよ」(元同僚) 近所でも職場でも、ふたりはトラブルメーカーの側面があった。しかし、芳さんについて「根はまじめだったと思う」と別の職場仲間は言う。 「昔はトラック運転手などガテン系の仕事をしていて、ネットの出会い系でHさんと知り合ったらしい。彼女の影響でバーテンダーやボーイ、キャッチなどをやるようになった。Hさんは美容整形に金をつぎ込んでいて、安定した家庭生活を送るのは難しかったんじゃないか」(職場仲間) そして11月3日、立場は逆転した。いや、元に戻ったとみるべきだろうか。“夫婦ゲンカ”でも男気を貫いてきた芳さんが、Hさんから暴行を受けたと警察にすがった。 「そりゃ本気でやったら、大きいし、元来は男だから、Hさんのほうが強いに決まっていますよ。芳さんは首筋に大きなバンソウコウを貼っていました」(近所の女性) 変死体で見つかる前日、芳さんは知人にこっそりとある決意を話したという。 「以前はHさんが別れたがっていましたが、最近は龍さんのほうが別れたがっていました。“Hはとんでもないやつだから、やっていけない”って。そして龍さんは“円満に別れるようにもっていくよ”と言った翌日、むごい姿で発見されたんです」(知人) Hさんは警察の任意の事情聴取に応じ、一部メディアの取材に「無実」を訴えている。事件の全容はまだ見えない。 <取材・文/フリーライター山嵜信明と週刊女性取材班>