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「おさかなたべよう大使」が子どもの“魚離れ”を食い止める? 親子で料理、食育イベントレポ。

2015年11月25日 12:12  Techinsight Japan

Techinsight Japan

親子できりみちゃんを作るイベント開催!
日本では1人当たりの魚介類を食べる量が、大幅に減少してきているという。子どもにおいても魚よりも肉が好きだという話をよく聞く。魚が苦手な理由は「骨があるから」「食べるのが面倒だから」などが上位とのこと。一方で栄養に優れている魚を食べて欲しい親は多い。「魚離れ」が危惧される中、かわいらしいキャラクターの魚料理を親子で作って食べる食育イベントが開催された。

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23日・祝日に『キッズキッチンwith KIRIMIちゃん.アカデミー』が都内で開催され、小学生とその母親9組が集まり、みんなで料理して実食した。

このイベントを盛り上げたのは、今年3月に農林水産大臣より任命され、「おさかなたべよう大使」を務める“KIRIMIちゃん.”だ。主人公の“きりみちゃん”はピンク色の鮭の切り身の姿をしているが、仲良しのかまぼこちゃんと一緒に登場。「かわいい~」という声があちこちから上がって、一気に調理室がにぎやかになる。実はこれから親子で作るのは、なんとこのきりみちゃんなのだ。


講師を務める、管理栄養士、フードコーディネーター、健康運動指導士の渥美真由美さんが「今日は皆さんと楽しくお料理したいと思います」と元気に挨拶してスタート。まずは包丁の扱い方や持ち方から子どもたちに分かりやすく説明する。そしていよいよ今日の献立「きりみちゃんのてりやきソテー」「ブロッコリーのコーンクリームやき」「のりたま汁」の調理の手順に入ると、渥美さんの実演を調理台の前で真剣に見詰める子どもたち。温めた汁の中で溶き卵が固まっていく様子に「おおーっ!」「わぁ、すごい!」と素直に驚き、子どもたちの目が輝く。鮭の切り身がソテーされて少し焦げ目がつくと、「きりみちゃん、日焼けしちゃったー」と子どもらしい声も聞かれた。


途中、渥美さんによるクイズコーナーも。「きりみちゃんってすごく体にいいんだよ。食べるとどういういいことがあると思う?」と質問すると、子どもたちから「骨が丈夫になる」「頭が良くなる」などの答えが返ってきた。渥美さんは「すごい! 正解!」と拍手してから、魚は「からだをつくる」「血がきれいになる」「頭がよくなる」と教えてから、「子どもも大人もなるべくお魚料理をたくさん選ぶといいんだよ」とアドバイスをした。


親子で協力してわいわい料理、しばらくすると調理室に美味しそうな香りが漂い、お昼ごはんの完成だ。みんなで揃って「いただきます」と言ってから自分たちが料理したものを食べる。出来上がった鮭のソテーを見て「きりみちゃんを食べるの、かわいそう」と言っていた女の子も、最後にはきれいに鮭を食べていた。周りを見てもみんな鮭だけでなく野菜や味噌汁、白米も残さず食べた子ばかりだ。これには渥美さんも「まさかの全員完食でしたね」と驚きを隠せない。渥美さんは「今回のテーマが『きりみちゃん+食育』なので、献立を“すべてきちんと食べましょう”ということだったのですが、野菜も組み合わせてちゃんと食べてくれるかなという不安があったんですね。でも切り身だけではなくて、野菜も食べられて良かった」と感想を語ってくれた。


最後にはきりみちゃん&かまぼこちゃんと参加者が仲良く記念写真を撮って、イベントは終わった。きりみちゃんと出会って、自分で作って、それを食べて…どの子もこれらを体感することで「食」として魚がいっそう身近になったことだろう。きりみちゃんには、ほかにもタイくん、ブリくん、さわらくんなどの仲間がいる。これからも子どもと魚食をつなぐ「おさかなたべよう大使」としてKIRIMIちゃん.の活躍に期待したい。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)