先週22日にバーレーンで行われたWEC(世界耐久選手権)のルーキーテストで、注目のファン-パブロ・モントーヤがトップタイムをマークした。
今季のチャンピオンマシン、ポルシェ919ハイブリッドで68周を重ねた2度のインディー500ウイナーは、午後に行われた3時間セッションの残り10分というタイミングで予選シミュレーションに取り組み、1分40秒861というタイムをマークした。
このタイムは、先週末のシリーズ最終戦で同じ17号車を駆ったティモ・ベルンハルトの予選ポールポジションタイム、1分39秒736に匹敵するタイムとなった。
ポルシェLMP1のチームプリンシパルを務めるアンドレア・ザイドルは、モントーヤのパフォーマンスを次のように評価している。
「我々は、ファンが見せたすべてに強い感銘を受けた」
「彼は非常にプロフェッショナルで、最初のフライングラップから1分45秒台を記録するなどすぐに速さを発揮した」
ザイドルは、土曜の予選(17時~)より早い時間に記録されたモントーヤの日曜夕方のタイムがトラックコンディションに左右されたものではないと述べている。
テスト2番手は、アウディR18 e-トロン・クワトロをドライブしたリッチー・スタナウェイで、タイムは1分42秒134(予選ベストは1分41秒303)だった。
モントーヤとマシンをシェアしたミッチー・エバンスが41周を重ねて全体の3番手タイムとなる1分42秒946をマーク。続く4番手と5番手にトヨタTS040ハイブリッドのアンソニー・デイビッドソンとマイク・コンウェイがつけた。トヨタはサム・バードとウイリアムズF1の開発ドライバー、アレックス・リンも走らせている。
LMP2の最速は、シグナテック・アルピーヌのA450b・ニッサンをドライブしたF3ドライバーのマット・ラオ。GTEクラスではポルシェ・チーム・マンタイの911 RSRを駆ったポルシェ・スーパーカップのチャンピオン、フィリップ・エングの2分00秒349で、アカデミードライバー6人を走らせたアストンマーチンはマット・ベルが2分02秒148というベストタイムをマークしている。
今回のルーキーテストは、WECや主要な耐久レースのカテゴリーから、WECのプロモーターが3名のドライバーを選出。LMP1車両のドライビング経験を提供するという初の試みで、バード、スタナウェイ、エバンスの3名が選ばれたほか、各マニュファクチャラーの指名を受けたドライバーたちが参加した。