F1はレース・オブ・チャンピオンズのようにもっとファンを楽しませることを考えるべきだと、ウイリアムズのヘッド・オブ・ビークルパフォーマンス、ロブ・スメドレーが語った。
レース・オブ・チャンピオンズは毎年年末近くに開催されるモータースポーツイベントで、F1、WRCをはじめとするトップカテゴリーに参戦するドライバーたちが同じマシンで競い合う。個人対抗戦と国別対抗戦が行われ、各ドライバーたちはイベントの間にさまざまな種類のマシンを走らせる。
今年は11月20、21日にロンドンのオリンピックスタジアムで開催され、個人戦ではセバスチャン・ベッテルが優勝した。他にもF1界からはニコ・ヒュルケンベルグ、ダニエル・リカルド、ジェンソン・バトン、フェリペ・マッサ、ロマン・グロージャン、スージー・ウォルフらが参加した。
当日訪れたスメドレーは、レース・オブ・チャンピオンズに感銘を受け、F1が参考にすべき点があると語った。
「それは間違いない。とにかくエンターテインメントに徹している。会場に入った瞬間から出て行く瞬間まで、ずっと楽しめるんだ」とスメドレーはSky Sportsに対して語った。
「我々F1の人間は、マーケットに関してもっとよく考える必要がある。自分たちの観客のことをもっと考えて、彼らをもっと楽しませなければならない」
ヒュルケンベルグは、ROCは不確かな要素が多いことが競技の面白さにつながっていると考えている。レース・オブ・チャンピオンズではレース直前になってどのマシンに乗るのかを知り、セットアップ作業は許されない。
「予測不可能な要素が多いんだ」とヒュルケンベルグ。
「最近F1でプラクティスでほとんど走れないことがあったけど、そういう時にはマシンやタイヤを完全に理解することができなくて、レース自体が面白くなった。オーバーテイクが増えてエキサイティングなレースになるよね」
F1はファン層を拡大するための取り組みを続けている。2014年のパワーユニット導入以来、サウンドが不評であることを受け、2016年には新たなエキゾーストシステムによりエキゾーストサウンドの改善を図ることが決定している。またFIAは2017年にはラップタイムを5~6秒縮めることを目指している。