ホンダF1プロジェクト新井康久総責任者は、来年に向けてすでにリソースとマンパワーの拡充を図っており、復帰2年目のシーズンには好結果を出せることを期待していると語った。
ホンダは2015年にマクラーレンのパートナーのパワーユニットマニュファクチャラーとしてF1活動を再開、しかしチームは今年パフォーマンスの面でも信頼性の面でも苦労し、フェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンを擁しながら、18戦終了時点で合計27ポイント獲得、ランキング9位に沈んでいる。
しかしホンダは2016年に向けて大きく改善するためリソースを増やしているということだ。
「すでに開発のためリソースとマンパワーを拡充しています」と新井総責任者が述べたとF1iが伝えた。
「ですが今シーズン中のレースに向けて準備をするには時間が足りませんでした。それもあってあまりいい結果が出ていません」
「すでに来季エンジンの開発に多大なる努力を注いでいます。実戦でいい結果が出ることを期待しています」
ドイツのAuto Motor und Sportは、ホンダは方針を多少変えて、ライバルマニュファクチャラーとの性能差を縮めるためノウハウを持つコンサルタントを雇う意向であると伝えている。
ホンダはF1参戦に向けて元フェラーリのジル・シモンのコンサルティングを受けたことを明らかにしているが、基本的には外部から経験あるスタッフを招き入れることはしなかった。マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、そのために進歩に時間がかかっていると発言、これに対して新井総責任者は反論していた。
「(経験あるスタッフを外部から招き入れるというのは)素晴らしいアイデアではありますが、フェラーリやメルセデスといったところのエンジニアを雇い入れるのはとても難しいと考えています」と新井総責任者は8月に述べていた。
「たとえば、文化が全く違うため、彼らが我々と一緒に働くのは難しいでしょう。設備、シミュレーションなどすべてが違うのです」
「彼らには高いスキルがあるかもしれませんが、我々のやり方を学ぶのにかなり時間がかかると思います」
「それに、ホンダは従業員にはここでずっと一緒に働いてほしいと思っています。誰かが外からやってきて6カ月でいなくなるというようなことがあれば、かなり難しいです。それは我々のやり方ではありません」
しかし先週、Auto Motor und Sportは、ホンダは経験者からのアドバイスを受けることを考えていると伝えた。
「ホンダは初めて、他のサプライヤーで働いていた者からノウハウを得る。さくら(ホンダの研究所)に外部のエンジニアを招き入れることはしないものの、コンサルタントを増やしたいと考えている」とAuto Motor und Sportは報じている。