瀬々敬久監督の特集上映『アナーキーじゃぱん史あるいはアナーキーな純情?―瀬々敬久監督 1982-2001』が、12月12日から東京・新宿のK's cinemaで開催される。
前後編の2部作映画『64 -ロクヨン-』の公開を2016年に控える瀬々敬久。同イベントは、新作『菊とギロチン』の制作始動と、『ベルリン国際映画祭』で2部門に輝いた4時間38分におよぶ監督作『ヘヴンズ ストーリー』の公開5周年を記念して企画された。
上映作品には、瀬々のピンク映画時代の10作品と、京都大学在学中に制作した8ミリ映画『少年版私募情 国東 京都 日田』の計11作品がラインナップ。『少年版私募情 国東 京都 日田』を除く全作品がR-18指定となる。
会期中は毎年恒例となっている『ヘヴンズ ストーリー』のアンコール上映も同時開催。初日は監督とキャストによる舞台挨拶が実施されるほか、各日の上映後には瀬々と『ヘヴンズ ストーリー』のスタッフらが登壇するトークイベントが行なわれる。また11月29日の京都・京都大学西部講堂を皮切りに同作の全国上映ツアーもスタート。特集上映のスケジュールや上映ツアーの詳細は『ヘヴンズ ストーリー』のオフィシャルブログをチェックしよう。
瀬々監督の新作『菊とギロチン』は、関東大震災後の大正時代末期を舞台にした作品。大衆文化が開花すると共に軍事国家への道を進んでいく日本において、農村を中心に盛んだった「女相撲」の力士たちと、格差のない世界を夢見る若いアナーキストたちの物語が描かれる。脚本には映画『サウダーヂ』などで知られる映像制作集団「空族」の相澤虎之助が参加している。