中国との国境に面したモンゴル国南部にある世界最大規模の炭鉱「タバントルゴイ」。多くの炭田の開発と管理に政府所有企業のエルデネスMGLがあたっているが、その子会社「Erdenes Tavan Tolgoi LLC」が中国人労働者を優遇し、モンゴル人労働者から仕事を奪っているとして激しい抗議を続けていたモンゴル労働組合のあるリーダー。メディアも多数集まった記者会見の席でポケットから取り出したライターでスーツに火をつけ、上半身は瞬く間に炎に包まれた。
今年10月、タバントルゴイで働いていたモンゴル人労働者203名に対し、「Erdenes Tavan Tolgoi LLC」は彼らが理解できない英語の労働条件を示して合意させ、中国の会社が擁する別の鉱山に強制的に移動させていた。ここから労働組合による猛烈な抗議が続けられていたという。リーダーはすぐに外科専門病院の「National Trauma and Orthopedic Research Center of Mongolia」に搬送されたが、体表面の40%に火傷を負っており、重体と伝えられている。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)