ブラジルGPでタイヤ温度に違反があったとしてフェリペ・マッサが決勝結果から除外されたが、ウイリアムズはこの裁定に対する上訴を行わないことを決めた。
FIAは、決勝前のグリッドでトレッドの温度を測定したところ、マッサ車の右リヤタイヤがピレリが定めた最高温度セ氏110度を27度上回る137度だったことが分かったとして、8位でフィニッシュしたマッサを決勝結果から除外することを決めた。137度の状態で内圧は定められた最低値を0.1psi上回る20.6psiだった。
この裁定が下された直後、ウイリアムズは上訴を行う意志を示したが、19日、反論する確固たる根拠はあるものの、上訴を行うことは2016年への準備に影響し費用もかかるとして、これ以上手続きを進めないことに決めたと発表した。
ウイリアムズの声明は以下のとおり。
「詳細にわたる検討の結果、チームは、除外には同意できず、この裁定に対して争うに足る証拠を有していると確信しているものの、正式な上訴を行わないこととする。ヒアリングはシーズン終了後に行われる可能性が高く、2016年の活動に注意を向けたい時期に影響することになるからだ」
「このスポーツの経済状況を考慮し、この決定がチームのコンストラクターズ選手権のポジションに影響しないという事実から、不必要なコストがかかることになるという結論に達した」
FIAから失格の発表がなされた直後、ウイリアムズのパフォーマンスチーフ、ロブ・スメドレーは、チーム自身のセンサーによると3カ所で計測していた温度は「ピレリが設定した制限および今回のグランプリの規定の範囲内」であり、なぜFIAのセンサーで高い値が出たのか分からないと述べていた。