岩井俊二監督の新作映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』が、2016年3月26日から全国で公開される。
12月4日に刊行される岩井の同名小説をもとにした同作は、岩井にとって2012年に日本公開された『ヴァンパイア』以来の実写監督映画。東京を舞台に、SNSで知り合った男・鉄也と結婚して早々に彼の浮気が発覚し、義母によって家を追い出された派遣教員・皆川七海の物語が描かれる。
家を追い出されてから「なんでも屋」の安室の斡旋で奇妙なアルバイトに取り組む主人公の七海を演じるのは黒木華。安室役を綾野剛、七海のメイド仕事の同僚で、体調が優れず日に日に痩せていく里中真白役をCoccoが演じる。さらに原日出子、地曵豪、毬谷友子、和田聰宏、佐生有語、夏目ナナ、金田明夫、りりィが共演者に名を連ねている。
■黒木華のコメント
岩井俊二監督の長編映画に出られる日が来るとは、3年前、「マイリトル映画祭」のオーディションで出逢った時には想像できませんでした。脚本、撮影、音楽、時間、全てのものを、愛おしく思います。観て下さる皆さんに、その幸せを少しでもおすそ分け出来たら嬉しいなと思います。
■岩井俊二監督のコメント
ともかく書き上げてはみたものの、これは一体何の話なんだろう、それが自分でもよくわからなかった。ただ描きたかったことはあった。それがこの物語のどこかに描けた気はする。ならばひとまず、それでよしとしようと思った。かくしてずっと悶々と向き合って来たこの原稿を締めくくることにした。311直後から取り組みはじめて、気がつけば四年半が過ぎていた。