来季ルノーとの関係を継続する見込みであると広く考えられているレッドブル・レーシングだが、チームプリンシパルのクリスチャン・ホーナーは今もホンダとの提携を望んでいるとの報道がなされた。
レッドブルはルノーのパワーユニットのパフォーマンスに不満を持ち、契約を打ち切って来季はメルセデスにスイッチしたい意向だったが、メルセデスはそれを拒んだ。その後、フェラーリやホンダとの交渉もまとまらず、レッドブルはルノーと新しい条件の下で改めて契約を結び、来季F1を戦うことになるという説が有力になっている。
しかし18日、Fox Sportsは、レッドブル・レーシングのホーナー代表は今もホンダとの契約を望んでいると伝えた。
10月、レッドブルがホンダに対して来季パワーユニット供給に関し打診したがマクラーレンのCEO、ロン・デニスがこれをブロックしたと報じられた。マクラーレンは、ホンダを独占するのは自分たちの特権であると主張している。
また、最近ではホンダも今から来年もう1チームに供給する態勢を整えるのは無理であると発言した。
しかしFox Sportsは、ホーナーはホンダは来年大きな進歩を果たす可能性があると考え、ホンダとの契約を諦めずにいると報じた。
F1の商業面のボス、バーニー・エクレストンは、ブラジルGPの際に、レッドブルのために「今もホンダと話をしている」と発言したという。
エクレストンは、ホンダがF1に参戦する際、2年目のシーズンには他から求められれば2チーム目にも供給するよう、ホンダとFIAおよびFOMの間で取り決めを行ったと述べている。
一方ルノーは、ロータスF1チームを買収して来季はワークスチームとしてF1活動を継続する計画であり、レッドブルとの契約を維持することで得られる収入をワークス活動に役立てたいという考えがあるともいわれている。
ルノーF1のマネジングディレクター、シリル・アビテブールは、レッドブルとホンダの交渉のうわさについて聞かれ、気にしていないと述べた。
「我々自身の話し合いについては承知しているが、他との交渉については関知していない」とアビテブール。
「レッドブルとの関係を継続する場合、我々ルノーの状況は多少よくなるかもしれないし、前向きな効果があるかもしれないし、そうでないかもしれない。レッドブルと契約を結ばないとしても、大事件ではない」
「ホンダのうわさについてはあまり気にしていない。うわさは山ほどある。うわさが持ち上がるたびに息が止まっていたら、窒息死してしまう」
レッドブルがルノーのパワーユニットを来季も搭載する場合、ノーブランドで使用する可能性もある。ルノー社CEOカルロス・ゴーンは、ロータスF1チームの買収を含め、来季活動について近々最終決定を下すものと考えられている。