ホンダF1プロジェクトの新井康久総責任者は、現時点でレッドブルへパワーユニットを供給するには「遅すぎる」との考えを示した。
ルノー製パワーユニットのパフォーマンス不足から同社との契約を予定より1年早く終了することを明らかにしたレッドブルは、来シーズンに向けてメルセデス、フェラーリ、ホンダの3メーカーと交渉を持った。
しかし、ワークススペックを求めるレッドブルに対し、メルセデスとフェラーリはこれを拒否。さらにホンダもワークスパートナーであるマクラーレンのボス、ロン・デニスが拒否する姿勢を示したため、実現の見込みはほぼなくなった。
現在、レッドブルは現行のパートナーであるルノーとの交渉を再開。結局チームは、来シーズンもルノーとのパートナーシップを継続すると考えられている。
ホンダの新井総責任者は、仮に今からレッドブルへ供給をするにことになっても「遅すぎます」と述べ、次のように続けた。
「たとえ、たった今オファーを受けたとしても遅すぎると思います」
「我々は常にワークスチームとしてのマクラーレン・ホンダに集中してきましたし、それに変わりはありません」
マクラーレンとホンダがパートナーシップを再開した2014年オフのアブダビテストからほぼ1年が経とうとしているが、チームのパフォーマンスは未だ低迷している。
ホンダのパワーユニットは低い信頼性とパフォーマンスを一向に改善できず、週末のブラジルではフェルナンド・アロンソが12基目のエンジン投入を余儀なくされた。
しかしながら新井氏は、ホンダが改善するべき点を完全に理解しており、アブダビGPがこの12ヶ月の進歩を確認する上でいい機会になると語っている。
「我々はトップまたは中団のチームからはまだ大きく離れています」と新井氏。
「しかし、この一年でどれぐらいの進展がなされたのかを確認したいと思っています」
「チームはどこが強みで、どこが弱点かをすでに理解しています」
「おそらくその後にはより強く、よりコンペティティブになるでしょう」
「コンセプトについてはすでにお互いで共有していますし、議論して確認したものです」