タグ・ホイヤーがマクラーレンとの30年のスポンサー契約を今季末で終えることを決め、来季に向けてレッドブル・レーシングと契約したことが明らかになった。
高級時計メーカー、タグ・ホイヤーは1985年からマクラーレンのマシンにブランドロゴを飾って以来、現在まで同チームのサポートを続けてきた。
しかし現在のタグ・ホイヤーのCEO、ジャン-クロード・ビバーが最近、スイスのL'Hebdo誌のインタビューにおいて、2016年に向けてレッドブルとスポンサー契約を結んだと明言した。
「来季に向けてレッドブル・レーシングと契約を結んだところだ」とビバー氏。
「若く、力強い、やり手のチームだ。タグ・ホイヤーの戦略と完璧に一致する」
マクラーレンのスポークスマンも、タグ・ホイヤーの離脱を認めた。
「タグ・ホイヤーとのパートナーシップはスポーツの歴史の中で最も大きな成功を収め、長く続いたスポンサーシップのひとつだ」
「30年継続し、その間に両者は共に大成功を収めた」
「アラン・プロスト、アイルトン・セナ、ミカ・ハッキネン、ルイス・ハミルトンといったレース界の伝説のヒーローたちと共にグランプリの勝利を収め、世界タイトルを獲得した」
「レース活動以外の部分では、タグ・ホイヤーとチームの提携により、その時計が高い技術、精密さ、スピードの代名詞として世界的に認識された。この3つはマクラーレンブランドの主要な特徴である」
「従って我々は30年間のパートナーシップの終わりを感謝の気持ちを持って発表する。両者が成功を収めたという満足感を感じている」
「タグ・ホイヤーの親会社LVMHとの関係は、先月発表したシャンドンとの新たなパートナーシップを通して継続する」
チームは2013年末でタイトルスポンサー、ボーダフォンを失い、その後、ヒューゴ・ボスとの33年にわたる関係も終了、サンタンデールはすでに関与を大幅に縮小している。
マクラーレンはパワーユニットをホンダにスイッチした今年、成績不振に陥っており、フェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンというチャンピオン経験者を乗せながら、現在ランキング9位に沈んでいる。この状況がチームの財政面に影響することはレーシングディレクターのエリック・ブーリエも認めており、ジョニー・ウォーカーとサンタンデールが今季末でマクラーレンとのスポンサー契約を打ち切る可能性が高いとの報道もなされている。
レッドブルは現在、時計の製造を扱うカシオとスポンサー契約を結んでいるが、エディフィスブランドによるこのパートナーシップが今後どうなるのかは今のところ不明だ。