F1ブラジルGPでオーバーテイクショーを演じた17歳の新人マックス・フェルスタッペンは、2012年に同じコーナーでミハエル・シューマッハーを攻略したキミ・ライコネンのオーバーテイクシーンにインスピレーションを受けていたと明かした。
予選でQ3に進出し、日曜の決勝を9番手からスタートしたフェルスタッペンは、チームメイトがオープニングラップでリタイアするなか、いずれもパワーに優るフォース・インディアやロータス、ザウバーらをコース上で次々にオーバーテイク。特に32周目の1~2コーナーでは9番手争いのセルジオ・ペレスにアウト側からホイール・トゥ・ホイールのバトルを仕掛け、見事ポジションを奪うことに成功した。
レース後、ペレスとのホイール・トゥ・ホイールを振り返ったフェルスタッペンは、2012年にライコネンがシューマッハーをオーバーテイクするシーンから、2コーナーで有利に立つための動き方を理解していたと、Motorsport.comに明かした。
「数年前にライコネンとシューマッハーのバトルを見たんだ」とフェルスタッペン。
「あれは素晴らしかった。それをやる機会があったんだ」
しかし彼は、あのようなホイール・トゥ・ホイールを仕掛けるには争っているドライバーが信頼できることが鍵だと述べ、その点ペレスとは安心してバトルをすることができたという。
「もし、相手が何の注意もなくコース外に押し出すようなら終わりだ」
「でも、幸いチェコ(ペレス)はとてもフェアだったから、素晴らしいバトルができたね」
「アウト側にわずかなクリーンエアがあったから、ロックしないようにブレーキを踏んだ」
「彼は僕をワイドにプッシュしようとしていて、ターン2にかけては多少接触もあった。でもレースを続けることができたから僕にとっては良かったよ」
このレースを10位でフィニッシュしたフェルスタッペンは、フェリペ・マッサのリザルト除外により9位2ポイントを獲得するとともに、シンガポールGPから続ける連続入賞記録を6に伸ばした。
ちなみに2012年のブラジルGPはシューマッハーの引退レースだったほか、コースオフしたライコネンがサポートレースのピットレーンを抜けてコースに戻ろうと試みるもゲートの閉鎖で引き返すという珍しいアクシデントもあった。