世界ラリー選手権(WRC)第13戦ラリーGBがウェールズで開催。13日にはSS1からSS6までが行われ、王者セバスチャン・オジェ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC))がSS4以外の5ステージでトップを奪う圧巻の強さで初日首位を獲得した。
最終戦の舞台となるミッドウェールズは昨晩に激しい雨に見舞われ、滑りやすい路面コンディションでDAY1はスタート。最終戦はシトロエンとヒュンダイのマニュファクチャラー2位争いに注目が集まっており、シトロエン(206ポイント)がヒュンダイ(202ポイント)の差はわずか4ポイント。また、点差は離れているがヤリ-マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)とアンドレアス・ミケルセン(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)のチームメイト同士のランキング2位争いの行方も気になるところだ。
SS1では、王者オジェが貫録のトップタイム。2番手にラトバラ、3番手にミケルセンとVW勢が続いた。しかし、ラトバラはSS2でクラッシュ。深い溝にはまってしまい動けなくなったラトバラはステージリタイアとなった。幸いにも怪我はなく、クルマにも大きなダメージはないようだ。
ラトバラのアクシデントを見たミケルセンは、「2番目のコーナーで溝にいる彼をみたんだ。長いストレートの後のハードブレーキンが必要な場所さ。彼を見たので僕はとても早くブレーキを踏んだよ。ヤリ-マティには気の毒だけどね」とコメント。
オジェの速さは留まる事を知らず午前中に行われた3つのSSでトップを奪い2番手のクリス・ミーク(シトロエンDS3 WRC)に12.9秒差を付け折り返す。ミークはSS4でステージトップのタイムでオジェに詰め寄るもSS5、SS6で再びオジェがステージトップを奪い、ミークに13秒5の差を付けトップで初日を終えた。
「クリスは非常によくドライブしており、このラリーを勝つのは簡単ではないよ。ミスをしないように集中しなければならないし、トラブルなしで難しい一日を終えて満足だよ」とオジェ。
3番手はミケルセン。ラトバラがクラッシュにより下位に沈んだものの、ランキング2位獲得には最低でも26ポイントが必要で優勝が絶対条件。しかし、ミケルセンとトップのオジェとの差は31秒4と厳しい状態だ。
4番手にマッズ・オストベルグ(シトロエンDS3 WRC)。5番手にダニ・ソルド(ヒュンダイi20 WRC)とマニュファクチャラー2位争いはシトロエンがリードしている。
コリン・マクレーの王座獲得20周年を記念し象徴的なブルーとイエローのカラーリングが施されたスバル・インプレッサWRXで最終戦にスポット参戦しているデビッド・ヒギンスは総合26位で初日を終えている。