2015年F1第18戦ブラジルGPは13日、当地のインテルラゴス・サーキットで幕を開け、午前10時から行われたフリー走行1回目はメルセデスAMGのルイス・ハミルトンがトップタイムをマークした。
今年も残り2戦となったF1はインテルラゴスでのブラジルGPを迎えた。今年で33回目となる伝統のグランプリはチャンピオン争いこそ決しているも、ニコ・ロズベルグとセバスチャン・ベッテルのドライバーズランキング2位争いやロータスとトロロッソのコンストラクターズ6位を賭けた争いなど、各選手権の順位をかけた重要な一戦となる。
金曜朝のインテルラゴスは快晴、FP1開始時の気温は27度で路面温度は36度。今回ピレリが持ち込んでいるタイヤは昨年と同じミディアムとソフトだが、昨年から今年にかけて実施された路面の再舗装により、摩耗とデグラデーションには変化も予想されている。
10時ちょうどにセッションが始まると各車は数周のインスターレーションラップを経て最初の連続周回に入っていく。まず上位勢では、メルセデスAMGのロズベルグが計測1周目から1分15秒台のタイムでトップに立ち、続いてチームメイトのハミルトンがロズベルグのタイムを更新。この週末を前に、体調不良と交通事故でブラジル入りを1日遅らせるなど体調面が心配されていたハミルトンだが、この日のドライビングではそうした影響を感じさせず、序盤からいつものスピードを披露。1分14秒台までタイムを縮め、セッション前半をリードした。
そのメルセデス勢に続いたのはフェラーリ2台とレッドブルのダニエル・リカルド。前戦メキシコで実に9年ぶりとなるダブルリタイアを喫したフェラーリ勢は、逆転ランキング2位を狙うベッテルがトップのハミルトンからコンマ6秒差。セッション折り返しを前にようやく計測ラップに向かったキミ・ライコネンもチームメイトに僅差の4番手とまずまずの走り出しをみせた。
最初の走行で5番手につけたリカルドは、今回から最新スペックのルノー製パワーユニットを搭載している。彼はセッション中盤のセカンドランでも再び5番手タイムを記録すると、終盤を前にライコネンのタイムを上回って4番手に浮上。旧スペックを搭載するダニール・クビアトもリカルドからコンマ2秒差の6番手で続いた。
その他のドライバーも路面コンディションの向上に合わせて徐々にタイムを上げてくるが、セッションをリードするハミルトンは一度フェラーリのベッテルにその座を奪われるものの、中盤のセカンドランでは1分13秒台に突入。前戦ウイナーのロズベルグにもコンマ5秒のギャップを築いた。
なお、今回メルセデスの2台はノーズ上部に“Sダクト”を搭載して走行。セッション終盤には燃料を積んでのロングランに取り掛かるなど、順調にプログラムをこなし、1-2のまま最初の90分を終えている。
2番手以下はロズベルグ、ベッテル、リカルドで、5番手のライコネンは終盤4コーナーのブレーキングでスピンを喫し大きくコースアウト。すぐにコースに復帰してピットに戻ることはできたが、スピンの原因についてはタイヤをダートに落としたのか、ブレーキング時のバランスに問題があったのかは分からない。
FP1では燃料が多めと言われるウイリアムズ勢はバルテリ・ボッタスが7番手につけたが、昨年3位のフェリペ・マッサは挙動を乱す場面が多く、17番手で最初のセッションを終えている。
マクラーレン・ホンダは、28周を重ねたジェンソン・バトンが10番手のロータスにコンマ2秒差の13番手、29周のフェルナンド・アロンソもバトンから100分の3秒差の16番手となっている。