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嵐、A.B.C-Z、KAT-TUN……「●●すぎちゃった」グッズから新たな興味は生まれる?

2015年11月12日 17:11  リアルサウンド

リアルサウンド

(C)タナカケンイチ

 ジャニーズグループを応援する楽しみのひとつでもあるのが、コンサートグッズ。ツアーごとにグループの特色を生かしたグッズが用意され、毎回発表を心待ちにするファンも多い。最近、11月4日からスタートした嵐のライブツアー『ARASHI LIVE TOUR 2015 Japonism』で展開されているグッズ「やりすぎちゃったJaponismカレンダー2016」が、ファンの間で話題となっている。「古き良き日本」を表現したメンバーの“やりすぎ”なほど本気のコスプレ姿と、彼らの仲のよさが伝わってくるデザインが好評のよう。バラエティ番組でコントに挑戦する機会の少ない嵐にとっては、今回の「やりすぎちゃった」グッズで、新たな面白さをファンに届けるよいきっかけとなったのではないだろうか。


(関連:嵐、“原点回帰”して目指すものは? 最新アルバム『Japonism』の「よいとこ盤」で鮮明になったコンセプト


 このように、グッズを通してそれぞれのグループの新たな一面や、彼らの個性にふれることができるのも、コンサートグッズを手に入れる楽しみ方のひとつである。今回は、嵐のように「●●すぎちゃった」グッズを通して、そのグループやメンバーについて考えてみたい。


■「個性的すぎちゃった」A.B.C-Zのペンライト


 ジャニーズコンサートの必須アイテムと言えば、ペンライトだろう。ペンライトをかざした時や曲に合わせて振った時、周りに迷惑がかからないようにとの配慮からか、ライトの部分はこぶし大の丸や星、ハートなどに形どられたデザインが多い。そんな中、異彩を放つデザインを発売したグループがある。A.B.C-Z『Summer Concert 2014 A.B.C-Z“Legend”』(2014年)のペンライトだ。


 メンバーの河合郁人が考案したそのデザインは、拳にはめて使用する武器「メリケンサック」のように持ち手の部分が輪状となっており、先端に5本のペンライトが突き出ている。ファンの間では「メリケンペンラ」とも呼ばれており、発売当初、Twitter上に「殺傷能力が高そう」「今のえび担に勝てる気がしない」「凶器」「もはやペンライトってなんだろう」などのコメントが溢れ、大きな波紋を呼んだ。『KAT-TUN Live 海賊帆』(2004年)の短剣型、『arashi marks ARASHI AROUND ASIA 2008』(2008年)の“A”をかたどったもの、『テゴマスのまほう★』(2011年)のステッキ型など、意図しているかはさておき「武器になりそうなデザイン」はあったものの、ここまで振り切ったものはおそらくなかったはずだ。この他にも、メンバーの「個性的すぎる」キャラクターが生かされた“珍グッズ”の多いA.B.C-Z。彼らは定番グッズにおいても強烈な個性を放っている。


■「変わらなすぎちゃった」KAT-TUN・中丸のうちわ


 もうひとつのコンサート必須アイテムは、メンバーの顔写真がプリントされたジャンボうちわだ。多くの場合、それぞれのキメ顔が写っているのだが、その写り方を工夫することで個性を表現することも少なくない。SMAPのメンバーは、その先駆け的存在と言って良いだろう。


 中居正広のジャンボうちわは変装や変顔がおなじみで、毎回見ていて楽しい一枚だ。木村拓哉も舌を出したり、唇を突き出したり、さまざまな表情を見せている。それに追随するのが『KAT-TUN LIVE TOUR 2014 come Here』(2014年)のうちわの写真でサングラスをかけて舌を出している亀梨和也や、先輩ジャニーズのうちわをオマージュするA.B.C-Zの河合郁人などだろう。このように、さまざまな表情を見せることで自らを表現するメンバーがいる中、あえて「毎年変わらない」ことにこだわるパターンもある。それが、KAT-TUNの中丸雄一だ。


 彼のうちわはここ数年、“右向きで少し微笑む”という表情・角度から変化がなく、ファンからは「違う表情も見たい」との声も挙がっていたが、一向に変化が見られなかった。しかし『KAT-TUN LIVE 2015 quarter in TOKYO DOME』(2015年)のうちわで、顔の向きを逆にするというアレンジを披露し、ファンの間で話題に。中丸はこれまで、感情があまり表情に出ないことをテレビ番組などでネタにされており、うちわの変わらない写真は、そのようなキャラクターを逆手にとったものだったといえよう。今回のこの変化は、中丸自身の変化の兆しととらえてもよいのだろうか。次回以降、中丸の写真にどのような変化が見られるか、日頃の活躍とともに注目していきたい。



 このように、グループやメンバーの個性がグッズに反映されているものは多く存在する。女性ファンが多いジャニーズだけに可愛らしいデザインのものが多いが、その中から一風変わったグッズを発掘するのも、またひとつ違った楽しみ方ではないだろうか。そして、そのグッズを通してグループやメンバーへの新たな興味が生まれることもあるのかもしれない。(高橋梓)