アメリカのビジネスマン、タボ・ヘルムンドが率いる投資者グループがマノーF1チームの買収を検討していることが明らかになった。
ヘルムンドはアメリカGPとメキシコGP復活の立役者のひとり。彼が率いる投資者グループが、マノー・マルシャの企業支配権を取得することを検討している。
マノーは最近、チーム上層部の辞職が相次いでおり、チームプリンシパルのジョン・ブース、スポーティングディレクターのグレーム・ロードンが今季末でチームを離れ、テクニカルボスのボブ・ベルはすでにチームを去り、ルノーのワークス参戦のための仕事に着手したといわれている。
一方で、マノーはすでにメルセデスと2016年以降複数年にわたってパワーユニット供給を受ける契約を結んでいる。
7月の時点で、ヘルムンドがF1チーム買収を考えていると一部で報道されていた。当時とはチーム体制が変わってしまったものの、ヘルムンドは今でもチームオーナー、スティーブン・フィッツパトリックと交渉を行い株式を取得することを考えていると明言した。
ヘルムンドはAustin American-Statesman紙に対して、契約を結ぶのであれば早急に話を進めたいと述べた。
「1月や2月になってしまうと遅すぎるかもしれない。パートナーも私も関心を失うだろう」
ヘルムンドは、メルセデスとの契約が有効であることを求めており、チームの財政状況を確認したいと考えている。
彼はマノーF1チームを着実に運営していくことが可能であると確信している。
「マニュファクチャラーチームと競うことを目指すつもりはない。我々はメルセデス、レッドブル、フェラーリ、マクラーレンのように年間4億ドルの予算を使う気はないのだ。ただ赤字にすることなくきちんと運営することはできると思う。5位争いは可能だ」
ヘルムンドはすでにドライバーラインナップの構想も持っており、NASCARのスター、デイル・アーンハートJr.を乗せたいとの考えを示している。ただ彼はすでに41歳であり、今年マノーでデビューを果たした、アメリカ出身のアレクサンダー・ロッシの方が現実的な選択肢であるとも認めている。