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朝ドラで怪演の柄本佑、母・角替和枝から教わった「役者心得」

2015年11月11日 11:00  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

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絶好調の朝ドラ『あさが来た』で眉山惣兵衛を演じている柄本佑。苦笑いしながらこう話し始めた。 「あまり考えていないんですよ(笑い)。どう演じているかとか、僕、言葉にするのが苦手で……」 視聴者から“キモい”と言われる衝撃的(!?)な登場をしてから注目を集め続け、その冷たさの裏に隠された優しさが垣間見えるようになってからは“キモかわいい”とますますドラマの“台風の目”に。 その風貌から劇中で“白蛇さん”と呼ばれた彼の“素顔”に迫ります! あの雰囲気、どうやって作っているの? 「本当にセリフを覚えているだけなんですよ。あとはリハーサルのときに“こうやろうかな”とか思うくらいで」 あの独特のキャラクターを演じるのは大変だったと思うけど……? 「大変だったのは大阪弁でしたね。実はお笑いが大好きで、大阪弁に強い憧れがあるんです。世代的にはダウンタウンさんとか。中学生のときに吉本新喜劇にハマって、昔のDVDで花紀京さんとか奥目の八ちゃんの岡八郎さんなど見ていましたし。 でも、いざ挑戦してみると難しくて(笑い)。テレビなどで聞いているから、イントネーションに変なクセがついているんでしょうね」 妻・はつを演じているのは宮﨑あおい。彼女に対する冷たい仕打ちも、話題になっているけど? 「だって、そういうふうに台本に書いてあるんですよ(笑い)。でも惣兵衛さんは、出会ったときからはつさんに一目惚れしているんです。そういうシーンがないからわかりづらいんですけど。 あおいちゃんとは映画『初恋』以来、10年ぶりの共演で、僕は彼女のお兄ちゃん(宮﨑将)とも仲よくさせてもらっているので、知らない仲じゃないんです。だから撮影待ちのときも僕がミステリーを読んでいる横で、あおいちゃんがチクチク刺しゅうをして(笑い)。居心地がすごくいいですね」 家が没落してから、農業で生計を立てているけど、撮影はどんな感じ? 「重ね着する着物の枚数が減ったので、肩こりが解消されました(笑い)。でも全身日に焼けて黒くしなくてはいけないから、メーク時間が長くなりましたね」 ストーリーでは、はつとの間に子どもが生まれ、お父さんになったけど? 「僕が失踪している間に、ですけど。でも、やっぱり子どもはかわいいですね。現場で“高い高い”とかしたくなります(笑い)。父親の役は2回目かな? 自分がそうではないぶん、難しいですけど」 プライベートでは'12年に女優の安藤サクラと結婚しているけど、自分が“パパ”になりたいとは思う? 「いつか子どもは欲しいですけどね……。授かりものですし、タイミングですよ。でも、いざ自分がお父さんになったら、いま自分で思っている感じとは違うんでしょうね。 一緒に遊んでいるおじさんとは全然違うから。どうなるんでしょうね(笑い)。そんなことを考えながら、惣兵衛さんを演じています」 “キモい”と言われていたけど、物語ではその本当の姿がだんだん明らかになってきた惣兵衛。彼が子どもと会ったとき、どんな父親の顔をするのか、乞うご期待! 役者だらけの柄本家 僕、本当に自分に自信がなくて、母親(角替和枝)に「どんな作品でも、自分の演技を見ていつもがっかりするんだよ」ってこぼしたら、「この仕事は待つのとがっかりに慣れることが仕事」と、きっぱりと言われ、目からウロコが落ちました。 父親(柄本明)には、悪人の演技の参考になる作品を教えてと頼んだら、下北沢に呼び出され、一緒に飲んだんですけど「別に見ることはないな。自分で考えろ」って。 あ、これただ飲む相手が欲しくて呼び出したな(笑い)なんて。スミマセン、普通すぎて(笑い) 撮影/高梨俊浩