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“女装男子”高田彪我とは何者なのか? 『5→9~私に恋したお坊さん~』の注目出演者を分析

2015年11月09日 22:21  リアルサウンド

リアルサウンド

『5→9~私に恋したお坊さん~』公式サイト

 「月9に出ているあの可愛い女子高生は誰?」、「えっ!男の子だったの?」と注目を集めている中学生をご存知だろうか?フジテレビ『5→9~私に恋したお坊さん~』にて、ヒロインである桜庭潤子(石原さとみ)に恋をする可愛らしい女子高生(?)里中由希役を演じてる高田彪我(たかだひょうが)という男の子だ。彼がドラマ内で披露している女子高生姿が、あまりにも似合いすぎていると話題を呼び、本日11月9日のYahoo検索ワード(人物)ランキングでも上位に上がってきている。


参考:紗栄子、なぜ同性から支持され続ける?『5→9~私に恋したお坊さん~』の役柄から読む


 ここ数年、TVのバラエティ番組では、マツコデラックスをはじめとする女装家が活躍し、2014年公開の映画『海月姫』では、俳優・菅田将暉が女装姿を披露したほか、巷では「女装カフェ」なるものが盛況となるなど、「女装」が文化としてポピュラーになりつつあることが伺える。そして今回、国民的ドラマ枠である月9のレギュラーキャストとして、”女装男子”である高田彪我がついに起用された形だ。本稿では、いま注目を浴びている高田彪我がどんな役者なのか、ドラマの演技や過去の情報をもとに掘り下げていきたい。


 11月2日に放送された第4話では、自分が男性であることを桜庭潤子(石原さとみ)にカミングアウトした里中由希。ホテルの一室へと桜庭を誘い出し、そこで里中が上半身をあらわにするという大胆な演出には、視聴者も驚いたのではないだろうか。それとあわせる形で、里中由希役のキャスト発表が公式で行われ、いまの高田彪我フィーバーに火がついたのだ。そのフェミニンなビジュアル面に目を取られがちだが、高田から発せられる女子らしさにも注目していただきたい。本人曰く、電車や街中にいるリアル女子高生の動きを観察したり、1話目では共演の石原さとみに教えてもらった女の子らしいポーズを演技に取り入れたという。ドラマ初挑戦にも関わらず、女と男の顔を演じ分ける難しい役どころのためか、演技に対しては厳しい意見もあるものの、努力して身に付けたであろう女性としての立ち振る舞いだけでも評価に価するのではないだろうか。


 もう一点、女子らしさを生み出している要因として考えられるのは、彼のミュージシャンとしての一面だろう。彼は、同じく中学生である田中雅功と一緒にフォークデュオ『さくらしめじ』として音楽活動を行っている(ちなみに、田中雅功も見目麗しい美少年だ)。彼らがテーマのひとつとして掲げるのが、”草食系男子”というキーワードで、その柔らかなイメージはそのまま中性的な魅力へと繋がっている。この独自のアーティスト性が、今回の役柄にも良い影響を与えたのではないだろうか。ちなみに、彼らが歌う等身大の青春ソングは、さすが現役中学生というだけあってリアリティがあり、おそらく変声期を迎えていないであろう透き通った歌声も、”癒しの歌声”として評価されているようだ。高田彪我と同様に、”さくらしめじ”が検索ワードランキングで上位に加わってきている様子を見ると、今後は音楽チャートを盛り上げる存在にもなるかもしれない。


 本日(11月9日)放送の第5話は、高田彪我フィーバーが起爆剤となり、さらに注目度が高まると予想される『5→9~私に恋したお坊さん~』。ドラマ史上でも珍しい「女装男子」里中由希は今後、物語をどうかき回してくれるのだろうか。いまや主演以上に注目を集めている存在だけに、その扱いの変化も気になるところだ。(泉夏音)