ペットの代表格といえば、犬と猫だ。ともに紀元前から人間に飼われてきたものだが、どちらを飼いたいかと尋ねられれば、人によって大きく意見が分かれるだろう。しかし、もしも飼うなら断然「犬より猫がいい」という説があるのだそうだ。
11月4日放送の「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ)では「ペットを飼うなら猫派?犬派?」というテーマで意見を戦わせた。専門家の意見は2対1で猫だったが、画面からは猫圧勝という雰囲気が漂っていた。
犬派のマツコは「愛がほしいのよ!」と叫ぶ
スタジオの芸能人を見ると、猫派は菜々緒と島崎和歌子だけで、残りの明石家さんまとブラックマヨネーズの2人、船越英一郎とマツコ・デラックスはすべて犬派だった。
犬派からは「猫は言うこと聞かない」「帰ってきたら迎えにきてくれる」「心が通う感じがいい」という意見が相次いだ。マツコに至っては、
「どうせ飼うんだったら、私なしでは生きていけないっていうくらいの存在になって欲しいわけよ。愛がほしいのよ!」
一方、猫派の菜々緒は「(犬は)一緒にいるときは、ずっと構ってあげないといけないのが、私的には苦痛」「お互いの(ひとりの)時間も必要」と発言し、犬派から「男の話してるみたい」とツッコミを入れられていた。
猫派を擁護したのは、生物学評論家の池田清彦だ。「猫は独立心がある」として、独立心のある人は猫と対等につきあうことで「自分を高めることができる」のだという。
これにはさんまが、猫派の女性2人を「うわー当たってる」と指さすと、ブラマヨの小杉も「確かに男の人に甘えてる絵が全く想像できへん」と応じた。
犬に対する「ペットロスの深刻さ」は猫の40倍という説も
ここで犬派から、脳科学評論家の澤口俊之氏が「犬ほどいいものはない」と反論。犬を飼うことがいかにいいかということについては、膨大な論文があるのだという。病気予防や子どものアレルギー予防、社会性向上などの効果のほか、人間よりも犬の方が癒し効果が高いという研究も。
澤口氏は「なんで猫になるのかが理解できない」と声を荒げたが、これに池田氏は深刻な反論をした。犬が死んだときには「ペットロス症候群になりやすい」というのだ。
この意見を、心理評論家の植木理恵氏も支持。「ペットロス症候群の深刻さは、犬は猫の約40倍と言われる」という恐ろしいデータを出してきた。犬は密着度が高い分、心して飼わなければならないのだという。
「他人は思うようにならない」という教育効果は大きい
さらに植木氏が出してきたのが、猫の教育的効果だ。犬には教育可能性があるが、猫にはなく、人間の言うことを聞かない。したがって、猫を飼っている子どもは友達に対して寛大になりやすく、犬を飼っている子どもは友達に対して厳しくなりやすいという。
猫と接していると「他人は自分の思うようにならないのだ」という気持ちが強くなり、そういうものだとして人間観を形成していけるという。これは「ポスト社畜時代」に欠かせない感覚といえるのではないだろうか。
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