現役GP2チャンピオンは本当に来日するのかーー。マクラーレン・ホンダのリザーブドライバーを務める今季GP2チャンピオンのストフェル・バンドーンが、スーパーフォーミュラ(SF)のテストに参加予定であることが欧州発のニュースとして伝わった。その事実を確かめるべく、11月7日~8日に開催されるSF最終戦鈴鹿の現場で取材を重ねたところ、いくつかの状況が明らかになった。
今月25日から2日間の日程で開催されるSFのテストは、基本的にはエンジンメーカーテストとしてトヨタ/ホンダ主催のもとで開催される。テスト名のとおり、来季に向けたエンジン開発が主目的のテストではあるが、来季からタイヤサプライヤーがヨコハマに変わるにあたって、このテストが最初の本格的な合同テストとなるため、全チームが参加する大規模なテストになる。
基本的には今季のレギュラードライバーがステアリングを握るが、エンジンテスト、タイヤテストの要素を含みつつ、トヨタ/ホンダともに来季に向けて新たなドライバーにステアリングを握る機会を与えることになるようだ。
ホンダの佐伯昌浩SFプロジェクトリーダーは「詳細は何も決まっていませんが、速いドライバーが来てくれることは歓迎です。ウチのドライバーにもいい刺激になりますしね」と、バンドーンの来日に関しては否定も肯定もしなかったが、新たなドライバーに門戸を開いていることは認めた。
また、鈴鹿の場での他関係者の情報を集約すると、バンドーンのテスト参加はほぼ確実な情勢とのこと。しかし、その週末にはF1最終戦のアブダビGPが控えており、やはりバンドーンはF1のリザーブドライバーの仕事を優先させなければいけない状況のようだ。そのため、2日目の26日の参加は難しく、参加するのは初日のみになることが濃厚。また、どのチームのマシンで参加するのかは分からなかったが、来季のシリーズエントリーについても前向きに話は進んでいるようだ。
さらに取材を進める中で、バンドーンの他にもうひとり、ホンダが大物外人ドライバーを招聘する可能性があるとの話も浮上。そちらの詳細は分からなかったが、バンドーンが抜けた2日目に乗る可能性が高い。
またトヨタ陣営では、14年までシリーズに参戦していたロイック・デュバルがテストに参加する予定とのことで、海外での実績が豊富なドライバーが積極的にSFへの参戦を希望してることが窺える。日本最高峰のカテゴリーであるSFの存在感が、世界的に日増しに高まっている状況だ。