レッドブル・レーシングが来年、ルノーのエンジンをノーブランドで使用し、自身の技術を使って開発したERSを搭載する見通しになったとの報道がなされている。
レッドブルとパワーユニットマニュファクチャラーのルノーとは2016年末までの契約を結んでいるものの、チームはルノーのパフォーマンスへの不満を募らせ、今季末で契約を終了する意向を固めた。
しかしメルセデス、フェラーリ、ホンダとの交渉はまとまらず、来季エンジンが決定していない、危機的状況であると考えられていた。
メキシコGP後、レッドブルは自身が所有するメディアSpeedweekを通して、来季ルノーのパワーユニットを搭載する可能性はないことを明らかにした。しかし今週ヨーロッパの複数のメディアが、従来の契約は終了するものの、新たな契約の下、レッドブルはルノーの今季パワーユニットをベースとしたものをノーブランドで搭載して来季F1に参戦する見込みだと伝えた。
今週初め、Motorsport.comはルノー会長カルロス・ゴーンは、来年ルノーエンジンをノーブランドの形でレッドブルに売ることを検討しており、今週中に結論が出るかもしれないと報じていた。
そして5日、複数のメディアがレッドブルはルノーと契約して来年ノーブランドのパワーユニットを搭載することを決めたと報じた。TJ13は独占情報として、レッドブルはすでにエンジン契約を締結済みであると伝えている。
来年レッドブルが載せるICEは、ルノーの今季最終バージョンをベースにしたものであるといわれている。ルノーはアメリカGP前にトークンを大量に使用して開発したパワーユニットを用意、それをレッドブルは次のブラジルGPで初めて搭載する見込みだ。
また、レッドブルはイルモアを率いたマリオ・イリエンおよびオーストリアのエンジンスペシャリストAVLの協力の下、自身のERSを使用する見込みだという。イリエンはすでにレッドブルの施設で働いており、今年ルノーの開発作業のサポートも行ってきた。
来季レッドブルが使用するエンジンのブランドは、ルノーが同意すれば「インフィニティ」になるのではないかと、F1iは伝えている。
今週、レッドブルは自身が所有するメディアSpeedweekにおいて「ルノーには信頼性と競争力が高いパワーユニットを開発する気もなければその能力もない」として契約は継続しないと主張していた。両者とも現時点では来年以降についての正式な発表は行っていない。