今季GP2チャンピオンでマクラーレンの育成ドライバーのストフェル・バンドーンが今月末、スーパーフォーミュラのルーキーテストに参加することが決まったと報じられている。
ベルギー出身23歳のバンドーンは、マクラーレンの若手育成プログラムのメンバーで、今年は同チームのテストドライバーを務めつつ、GP2にARTから参戦、圧倒的強さで2ラウンドを残しロシア戦でタイトルを獲得した。
当然2016年のF1昇格を望んでいたバンドーンだが、マクラーレン・ホンダはフェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンを引き続きレースドライバーとして走らせることを決めており、他チームに関しても現在残っているレースシートはマノー・マルシャの2席のみという状況だ。
バンドーンの来季F1昇格の可能性が低くなってきているなか、マクラーレンは来年は彼を同チームのリザーブドライバーの座に据えた上で、将来のF1参戦のためにレース経験を積ませたいと考え、活動の場を検討していた。
その選択肢の中に日本のスーパーフォーミュラが入っていることは先月から明らかになっていたが、今月5日、Motorsport.comは、マクラーレンは最終的にスーパーフォーミュラを選択、バンドーンは11月25、26日に鈴鹿で行われるルーキーテストに参加する見通しになったと伝えた。
先週末、マクラーレン・ホンダと共にメキシコを訪れた際、バンドーンは2016年のプランについて次のように話していた。
「来年絶対にどこかでレースをしたい。でもまだどこでするかは分からないんだ。いくつか選択肢があって、交渉しているところだ」
「たぶんマクラーレンのリザーブドライバーを務めることになる。いいポジションだと思うよ。でもレースもしたい。レースの勘を失わないためにね」
スーパーフォーミュラへの参戦について聞かれ、バンドーンはマシンが速く、来季の選択肢のひとつだと答えた。
「いいマシンなのは間違いない。GP2と少なくとも同じか、それより速いかもしれない」
「スーパーフォーミュラはとても速いと思う。馬力はそれほどでもない。でもコーナリングスピードがかなりよさそうだし、今のF1より間違いなく速い」
「だからもし来年リザーブドライバーを務めるなら、スーパーフォーミュラは選択肢のひとつになる。でも参戦するかどうかはまだ決まっていない」
バンドーンのスーパーフォーミュラ参戦のうわさが報じられた直後、白井裕JRP社長とホンダの佐伯昌浩スーパーフォーミュラ・プロジェクトリーダーはそれぞれ歓迎の意を示していた。