ピレリは2016年F1に導入する新しいタイヤの準備を整えるため、アブダビGP後の1日を使ってテストを行うことを正式に発表した。
来季ピレリは“ウルトラソフトコンパウンド”を導入することをすでに明らかにしているが、その新コンパウンドを12月1日に初めてコース上でテストする。
現在のドライタイヤではスーパーソフト、ソフト、ミディアム、ハードの4種類のコンパウンドが使用されている。ピレリとしては決勝で2回から3回ストップが主流となることを想定してタイヤ選択を行っているものの、1回ストップで走り切るケースもしばしばある。そのため、ショー的要素を高めるためにストリートサーキットでは今のスーパーソフトよりもずっと軟らかいタイヤを導入したいという意向を、ピレリは以前から示していた。
また、現在はグランプリでふたつのコンパウンドをピレリがノミネートしているが、来年はこの5つのコンパウンドから3つをピレリが選び、ひとつは義務化、残りのふたつから各チームがひとつを自由に選べるような方式をとることになると考えられている。2種類とも決勝で使用しなければならないのは今季までと変わらない。
ピレリは新コンパウンド導入に伴いテストの機会を強く求めていた。ピレリは4日、FIA世界モータースポーツ評議会で合意に達したためアブダビGP後の火曜12月1日にタイヤテストを行うことが決定したと発表した。ヤス・マリーナで朝9時から夜9時までの12時間を使ってテストが行われる。
より優れたフィードバックを得るため、各チームにはレースドライバーあるいはリザーブドライバーを乗せることが望ましいと通知されている。今回はタイヤテストであるため、マシンの新パーツをテストしたり変更を加えることは許されない。1チームあたり1台の出走で、参加は強制されていない。
ピレリはアブダビのテストでは2016年向けの新コンストラクションおよび新しいウルトラソフトコンパウンドのテストを行うとして、各マシンごとのテストプログラムを指定すると述べている。
なお、新しいウルトラソフトのサイドウォールのカラーは、ファン投票の結果、シルバーを上まわる票を獲得したパープルに決定している。