来季ルノーがワークスチームとして復帰するのに先立ち、すでにルノーのスタッフがロータス・チームのファクトリーで仕事を始めていると、英国オートスポーツが報じた。
ロータスF1買収の動きは継続しており、マノー・マルシャの技術コンサルタントを辞任したボブ・ベルもルノーで復帰間近だという。ベルは2001年から2010年まで、ルノーでテクニカルディレクターなどの要職についており、2008年に起きた「クラッシュゲート」後はフラビオ・ブリアトーレとパット・シモンズの後任として一時的にチーム代表を務めたことがある。その後2011年初頭から4シーズンに渡って、メルセデスに在籍していた。
日本GP後、ルノーはロータスF1の株式の過半数を取得する基本合意を発表、エンジンサプライヤーからワークスチームとして復帰することになった。ベルの任命は、ルノーが数週間のうちに段階を経て買収を完了させる過程での、求人活動の一環である。
ロータスのチーム副代表フェデリコ・ガスタルディは、現状について「シンガポールGP直後に何度もミーティングを行った。(ルノーから)様々な人員がエンストンのファクトリーを訪問し、こちらのスタッフと会っている。来シーズンのマシン開発を助けるために来た者もいれば、マーケティングスタッフや経営陣が、いろいろな仕事を片づけにくることもある」と語った。
ロータスF1が公式にルノーとなる件に関してガスタルディは、こう付け加えた。
「ルノーは世界有数の大手自動車メーカーなので、彼らなりの流儀もあるだろう。適性評価の手続きを行い、ロータスの首脳陣も懸命に取り組んでいる。手続きは進行中だ。みんなが『まだ(契約は)終わらないのか?』と聞く気持ちは理解できる。だが、音楽のリズムより早く踊ることはできない。我々だけが、あせってもどうにもならない。忍耐強く、ともに歩んでいかなければならない」