タイ・ブリーラムのチャン・インターナショナル・サーキットで初開催された世界ツーリングカー選手権(WTCC)。レース1でポールポジションからスタートしたホセ・マリア・ロペス(シトロエンC-エリーゼWTCC)が今季9勝目を挙げドライバーチャンピオンを確定。シリーズ2連覇を達成した。
タイで初開催となったWTCC。このラウンドには、ティン・スリトライがシボレーRMLクルーズTC1でカンポス・レーシングからスポット参戦しタイ人初となるWTCCデビューを果たした。
チャンピオン獲得に王手をかけていたロペスは予選からライバルとなるチームメイトたちをリードし、今季6度目となるポールポジションを獲得。セバスチャン・ローブ、イバン・ミューラー、マ・キンファとチームメイトたちが後に続く。
迎えたレース1決勝。ロペスは、ホールショットを決めレースをリードする。中段では、多重クラッシュが発生。1コーナーでニック・キャッツバーグ(ラーダ・ベスタWTCC)、トム・コロネル(シボレーRMLクルーズTC1)、ニコラ・ラピエール(ラーダ・ベスタWTCC)がクラッシュしリタイアに。
ロペスを追いかけたいミュラーだったが、ターン6でヒューゴ・バレンテ(シボレーRMLクルーズTC1)と接触。ダメージを受け戦線離脱となった。
リスタート後もロペスは、2番手のローブと一定の差をキープしトップでチェッカーフラッグを受ける。今季9勝目を挙げたロペスは、アンディ・プリオ(2005~2007年)、ミュラー(2010~2011年)に続くWTCC連覇という偉業を達成した。2位にはローブ、3位にマが入りシトロエンが表彰台を独占する。
トワイライトレースでの開催となったレース2。レース1のクラッシュでダメージを負ったキャッツバーグ、バレンテ、コロネル、ラピエールはグリッドに付くことができなかった。
2番手スタートだったティアゴ・モンテイロ(ホンダ・シビックWTCC)は、前を行くノルベルト・ミケリス(ホンダ・シビックWTCC)をターン4で交わしトップに浮上する。
いいスタートを切れたミュラーだったが、レース1でのクラッシュの影響で1周目で姿を消すことに。一方、ミュラーとランキング2位を争うローブは、9番手スタートから徐々に順位を上げモンテイロを追いかける。
モンテイロに2秒差まで迫ったローブだったが、日没のため10周で赤旗に。モンテイロ、ローブ、マ、ロペスの順でレースは終了となった。
勝利を喜んだモンテイロだったがレース後の車検で失格となり、レース2の勝者はローブとなった。2位にマ、3位にロペスとシトロエンがタイラウンドを完全制圧する結果に。ホンダはモンテイロの失格を不服としてFIAに上訴する意向のようだ。
レース1で2位、レース2で勝利を挙げローブは43ポイントを稼ぎミュラーを逆転。ふたりは5ポイント差で最終戦カタールに挑む。