メキシコGPでマクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンとフェルナンド・アロンソは共にパワーユニットの交換を行い、大量のグリッド降格を受ける見込みであることが分かった。
アメリカGPでホンダの最新仕様“フェーズ4”のパワーユニットがアロンソのマシンに搭載され、初めて週末を通して使用された。しかし決勝中にインジェクターに問題が発生、アロンソは入賞のチャンスを逃した。
マクラーレンは、このトラブルの原因を詳しく調査した後に、バトンのマシンに新パワーユニットを搭載するかどうかを決定すると述べていた。
その後、ホンダは問題を解決し再発の恐れはないと確信、メキシコでバトン車にも初めて新仕様のパワーユニットが搭載されることになった。
また、エルマノス・ロドリゲス・サーキットはMP4-30・ホンダが得意とするタイプのコースではないため、チームは戦略的交換を行って、フレッシュなエンジンをプールすることを決めている。
メキシコGP前の木曜時点の情報では、金曜のフリー走行1回目の前にバトン車に新しいエンジン、ターボチャージャー、MGU-HおよびMGU-Kを搭載する予定だ。さらにFP2の前に、残りレースのためにフレッシュなエンジンをプールするため、再度同様の交換を行う計画であり、これによりバトンは合計50グリッド降格のペナルティを受けるものと考えられる。しかしFox Sportsの報道では、マクラーレン関係者はバトンの降格は60グリッドにおよぶかもしれないと話している。
一方、ホンダはアロンソのICEも交換する考えで、これによりアロンソは10グリッド降格される。さらにギヤボックス交換も検討されており、これを実行する場合にはさらに5グリッドの降格を受ける。
エルマノス・ロドリゲス・サーキットは、平均速度が高く、シーズン中最も標高が高い場所にあるため、エンジンにかかる負荷が大きい。マクラーレン・ホンダのマシンとの相性がよくないものと考えられるため、ここで戦略的なパワーユニット交換を行ってペナルティを受けてしまい、シーズン最後まで戦うパワーユニットを確保したいとチームは考えている。
「こんな風に週末をスタートしなければならず残念だ」とバトン。
「でもいずれにしても僕らは今回かなり苦労することになるだろう。標高が高いから、コンプレッサーの面で僕らは他のチームより苦しむことになる」
今年シーズン中の規則変更により、グリッド降格が消化しきれないほど大量でも、最後尾からスタートするだけで、レース中のタイムペナルティは受けずに済む。