突然だが、皆さんアイスクリームは好きだろうか。僕は立派な大人なので、最近はもうあんまり食べることもなくなったけど、どちからと言えば好きな方だ。
さて、アイスと言えば10月26日放送の「月曜から夜ふかし」(日本テレビ系)で、こんな特集をやっていた。「チョコミント 好きか嫌いか」というやつだ。ミントアイスにチョコが入ってる、定番のフレーバー。このチョコミントについて、好き派、嫌い派のどちらが多いのかを調査したというのだが、これが意外と面白い結果に繋がった。(文:松本ミゾレ)
関西は甘いソース文化圏なので、チョコミントが好かれない?
甘くてスースー堪忍して!まず番組は、都内で100人を対象に聞き取り調査を行った。これによると「好き」と回答したのは43人。対して「嫌い」は57人という結果となっている。若干嫌いと答えた人が多いけど、好き派もそれなりにいることが分かる。
チョコミントが嫌いという人の挙げた理由としては「歯磨き粉っぽい」や「甘いのとスースーしたのがダメ」という意見が見て取れた。好き派の意見としては「甘みの中にサッパリ感がある」、「大人の味」とする声が目立っていた。どちらもそれなりに納得のいく理由だ。
だが、調査を続けるうちに、取材班はある法則に気がついたという。なんと、関西弁を使っている人、つまり関西出身者にインタビューすると、そのほとんどがチョコミントを「嫌いや」と回答していたのだ。なぜ、関西の人はチョコミントが嫌いなのだろうか。
味覚の専門家、「味博士」として活動しているAISSY株式会社代表・鈴木隆一氏は番組でこう話していた。
「チョコミントは味の特徴として甘さとスッキリという2つの要素がある。一方で関西はソース文化なので、(大抵のご当地グルメに)甘さが残るんですよね。関西の人からすると、『甘いんだったら後味残ってくれ』と。甘さとスッキリ両方あるのが、ちょっと耐えられないんじゃないかと思います」
なるほど~、言われてみればたこ焼きにお好み焼きに、関西では甘いソース文化が根強い。その文化で育ってきた人にとっては、どっち付かずのチョコミントのフレーバーというのは、なかなか受け付けにくいということか。
関西人は「酢豚にパイナップル」「ポテトサラダにリンゴ」も嫌い
鈴木氏の説を確かめるべく、取材班は大阪でも同様の聞き込みを行ったところ、ほとんどがチョコミント否定派の意見ばかりに偏っている。チョコミントというワードを出すやいなや、食い気味で「嫌~い!」と即答されたり、「チョコミント食べひん!」や「チョコミント好きは頭おかしい」と切り捨てたり。関西圏では確かに、チョコミントは人気がないようだ。
また、インタビューに応じたある関西人女性は、取材陣に「ポテトチップスにチョコつけたとか、あんなん好きでしょ?」と逆質問。取材スタッフが頷くと「ほら~、そういうめんどくさいことをせんといて欲しい!」と追及。
他にも酢豚にパイナップルや、ポテトサラダにリンゴが入っているのも苦手とする傾向があるようだ。やっぱり甘いものと、それ以外の味を一緒にされたくはないということだろう。
もちろん、関西人の中にもチョコミントが好きという人はいる。しかしなかなか少数派のようで、取材VTRには1人しか登場していない。ちなみに、この番組を観た後、僕は関西圏のライター仲間にメールでチョコミントが好きか嫌いか聞いてみた。返信は「あんなん好きで食うわけあらへん」であった。チョコミント、美味しいのになぁ……。
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